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「丸の内仲通り "憧れの街"を支えるストリートの秘密」 #本01

「インプットの量はアウトプットの量に比例する」って誰かが言ってましたね。読みっぱなしにせずちゃんと残るように記録しておこうと思います。

1.読んだ本とその理由

幻冬舎から出ている本で、著者は「NPO法人大丸有エリアマネジメント協会 丸の内仲通り本編集室」です。

私自身が関西でエリマネ組織を運営している中で、いろいろな事例や他団体の同行を調べたりする中で、「ダイマルユウ」とか「リガーレ」って名称は関西にいてもそれなりに目にするのです。

大丸有のエリマネ組織がこれまでの歩みやその秘密を書いた本があるということを知り、是非読んでみたいと思ったのです。

2.本の内容ざっくり

約20年前はビジネス街であり、平日昼間だけスーツを着たビジネスマンがいる街であり、建物の老朽化と共に活気も失われていた。そんな街に危機感を抱いた人たちが協議会を形成し、未来の街を姿を明確にしながらその歩みを重ねていったストーリー。立場を越えた組織化、未来を実現する行政との協議ハードとソフトの融合、デザイン等細部へのこだわり、具体的施策の数々の紹介などなど。そして、今では街がブランド化し、継続してきた取組み自体がエリアの価値向上や賑わいの創出につながっている。

ざっくり言うとこんな感じかな。詳しくは読んでみてください。

3.感想、印象深いこと

あたりまえやけど、最初からうまくいっていたわけではなくて、試行錯誤の繰り返しの末に今があることがよくわかりました。裏にはうまくっていないこともたくさんあるんだろうけど、それを差し引いても興味深く読めました。そして、エリアマネジメントという言葉のトップランナーであり、他ののエリマネ組織の可能性を広げる存在になっていると思います。

印象深いこととしては

①将来のビジョンや目指す姿を、明確に描いて進めてきていること

ハード開発に付随したソフトではなく、地権者など関係者が専門家を交えて、街の未来像やビジョンを30年以上前に、明確に描き、その実現に向けて取り組んできた歩みであるということ。異なる事業者が同じ方向をみる場をしっかりつくってきた意味を感じます。「憧れの街」というのもわかりやすいですね。

②関わった人の想いに支えられていること

大都市東京のもっとも中心部と言える丸の内仲通り。大企業や行政、多数の専門家の存在が目立ちがち。ただ、実際に具体的に動かして来たのは、ビジョンを成し遂げる街にするという関わる個人の想い。想いがある人によるストーリーが感動ものです。そのあとのエリマネのモデルになることをたくさん実現したきたことなど、優秀で熱意のある人が多数関わったことをヒシヒシ感じます。

③エリア価値向上につながること

「変化の激しい時代、まち全体は変化の象徴でなければならない。ニーズ・コンセプトに合わせていたのでは遅い。一歩または半歩でも先取りできる柔軟さが欠かせない」(一部要約)といった内容が記載されており非常に印象深い。

エリマネは価値向上をし続ける存在であり、完成のあるハードとは時間軸が異なります。そして変化に対応し続ける仕組みや、継続して人を招き入れ、育てていくことの大切さも改めて感じました。

4.さいごに

読み物としてもかなりおもしろかったしお薦めです。

今度、東京に行ったら丸の内仲通りを歩いてみよう。ストーリーを想像しながら街を歩くのは楽しそうだ。

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