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正しい喧嘩の作法を知らない

喧嘩というものをあまりしたことがない。

友人や恋人はもちろん、親家族とも喧嘩をすることは、ほとんどなかった。

実際に学生時代から仲が良い友人と今でも仲良くしているが、喧嘩なんて一度もしたことがない。些細な言い合いはあれど、その場で解決することなので、喧嘩に発展しない。

経験がない。
だから私は、正しい喧嘩の作法を知らない。

・・・

喧嘩はするべきだと語る人がいる。

ストレスを溜め込まずに済む。
互いの真の思いを知ることが出来る。

言いたいこと理解できなくはないのだが、それらは喧嘩でないと出来ないことなのだろうかという疑問が残る。

もちろん、別に誰もが好きで喧嘩をしているわけではない。そして、売られた喧嘩を、みんながみんな買うわけではないことは分かっている。

まぁ中には血の気が多くて、喧嘩好きな人もいるかもしれないが。

しかし、刀を抜けば刀を抜かれ、刀を抜かれればこちらも抜かざるを得ない状況というのも存在する。

なんか…疲れないのかな、と。

感情的に怒鳴ったり、泣きわめいたり、ドラマのように「もういい!」と部屋を飛び出し、雨の街を走ったこともない。ちょっと憧れた時期もあるけど、あれを本当にやりたいか…と言われると遠慮させていただきたい。

・・・

喧嘩するほど仲が良い。

そんな言葉は幾度となく聞いてきたが、これはいざとなれば喧嘩をしても必ず分かり合える信頼関係があるという意味であって、必ずしも喧嘩をするから仲が良いという意味では無いのではないか。

喧嘩でないと得られないものは「仲直り」だけだと思う。しかしこれだって、喧嘩をしたから得られるとは限らない。そのまま縁が切れることだってある。

喧嘩せずに心根を伝え合うことが出来るのだろうか。そもそも、果たして喧嘩をすれば自分の思いが正しく伝わるのだろうか。

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喧嘩をしなくても良いなら、しないに越したことはない。
つまり、私はすこぶる喧嘩が嫌いという話。

今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。