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会心の一撃はありませんの

仕事でカッターを使うことが多い。

思い返せば、学生時代から何かというと筆箱の中にあるカッターで対処してきた。

配布プリントをノートに貼る時も、ハサミよりカッターの方が早く、真っ直ぐ切ることができる。

お菓子などの袋を開ける時も、ギザギザの部分を少しカッターで撫でるだけで切り込みが入るし、ポテチなどの大きい袋はすこーしだけ刃を出して、プスっと優しく刺せば簡単に開けることができる。

なんでもカッターを使うので「カッター使いのいろは」という称号がついたこともある。

現在もカッターは愛用していているのだけど、仕事上で皆共通して行う作業の中にもカッターを使うものがある。

どちらかと言うと図工が得意だし、「カッター使い」と言われるほどなので、作業に難儀したことはないのだが、同僚にこの作業が苦手な人もおり、どうやったら綺麗に切れるのかということを聞かれた。

職場の作業というのは、少し厚めのボール紙にカードを印刷して、それをカッターは と定規を使って切るというシンプルなものである。

よくよく考えて、この作業におけるカッターの使い方で大切なのは2つ。

1つは、刃を小まめに替えること。
常に刃こぼれをしていないカッターを使うことは当たり前のことだが、これをしていない人は多い。

中には錆びたままの刃を使っている人もいる。1度も刃を変えたこともなければ、ポキッと折って古い刃を変えることをしたことがないという人もいた。

それでは切れるものも切れない。

もう1つは、力を入れないこと。
切るものがなんであれ、力を一定に保ち、一回で切ろうとしないことはポイントだと思う。

少しずつ丁寧に行えば、どんなに厚いボール紙でも3〜4回で綺麗に切ることができる。

カッターを使うことにおいても、会心の一撃や一発で切れるなんてものはなく、事前準備と積み重ねが何よりも大切なのだ。

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私はドラクエが好きだったので、「会心の一撃」という言葉を聞くと、勝手に心が躍ってしまうのだが、実生活において会心の一撃というものは存在しないと思っている。

最終的なトドメや、結果として最後の手がヒットポイントになることはあれど、ただ一手だけで勝負が決まるということは少ないのではないか。

人に与える影響もさることながら、自分が受けた影響においても同じことが言える。

どんなことも、それに至るまでの経緯や成果の蓄積があって起こること。

何か突発的なことが起きていると思っても、前提に起こった小さな積み重ねがきっとある。

その小さな積み重ねを見つける意識と見る目を養わねばと思った。

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会心の一撃はない。
結果は、良きも悪きも積み重ねなのですね。

今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。