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No.3 11土Design / 携帯空間「ビル」
今回、紹介するのはこのバッグ
11土Designの携帯空間「ビル」です!
まず初めに
11土Design(∠11°Design)とは
大阪を拠点に活動されている
花園園恵さんと松村愛子さんの
お二人でやられているデザイン・ユニットです。
「11土design」は、
土という漢字を解体すると十と一になることから、
11土(ジュウイチド)と名付けたそうです。
いろんな土地のものを解体し、
別の新しい視点を見つけたいという意図から
名付けられたそうです。
お二人は何と一級建築士で
その建築的な感性と知識を活かし、
その場にある素材や状況から自然発生するような
強いローカリティ(場所性)に
価値を生み出すことを目指しているそうです。
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※ちなみに、
このバッグとの出会いは大阪の堺市にある
SPinniNG MiLL(スピニングミル)という
明治後期に建てられた紡績工場を再利用した建物で
定期的に開催されているイベント
「スピニングマーケット」で出会いました。
いやぁ完全に一目惚れですね〜。
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さっそくなんですが
凄くないですか、この存在感……!
実は全て建築材料で作られたバッグなのです。
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やはり何といっても、この金属感。
ぱっと目に入る強烈なインパクトなのに
無垢でさらっと艶やかで上品さも感じる
アルミ板が左右に2枚施されており
どこか異彩を放っております。
その名の通り「携帯する空間」というコンセプトで
1/200スケールのビルのサイズを
アルミ板に表現されておられます。
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側面にはポーチのような形で覆われた
防振ゴムが使用されており、
実際の建築の地震対策に使われているそうです。
持ち手やジッパーの部分は
革のような風合いですが、
ここにも同じゴムを使用されておられます。
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そしてアルミ材と防振ゴムを繋ぎ合わせる為に
アルミ板の上から打ち込まれたステンレスのビス。
バッグを建築的に捉え、アルミの板を
「壁として」ビス留めしているそうです。
なんとファスナー部分以外
ミシンが使われておりません。
ちなみにファスナーはYKKを使用されています。
※YKKはファスナーだけでなく
YKK APという建築分野で
国内だけでなく世界でも
活躍されている会社ですので
ファスナー×建築×ファッションの
夢のコラボなのです…!
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よく見ると、ビスの中に
蝶ナットが一つ施されております。
実はこの「蝶」ナット、
「リボン」に見立てて付けられたそうです!
(こういう遊び心、本当にくすぐられる…)
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全体的な素材はアルミ、ステンレス、ゴムですので
サビ等の劣化にも強いのです。
しかも一見重そうな見た目ですが
想像の1/10くらいの軽さです…!(本当に軽い)
機能的な建築の感性がこのバッグに
たっぷりと落とし込まれているのです。
まさに、携帯空間「ビル」は
持ち運べる建築物として
街に馴染み浸透する「モノ」なのです…。
(いざと言うときは鈍器にもなるそうです。笑)
本当に余計な装飾もなく、
機能美を兼ね備えたデザイン。
表のシルエットも裏の繋ぎ合わせ部分も
無駄なくとても綺麗です。
シンプルなのにファッショナブルなのは
一級建築士のおふたりだからこそ成せる技ですね。
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ちなみにこちらはビルシリーズの
「アルミプロトタイプ」という名前です。
勿論、そのまま使用するのもアリですが
HERMESのようにカデナやクロシェットを付けて
金属味の増す装飾を付けるのも楽しそうです…!
ペイントやステッカーなど
素材だからこそできるアレンジもありそうですね。
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アルミ板以外にも
アクリルや合板や土塗りといった
違う素材で「設計」することができるので
金属のインダストリアルさだけでなく
アクリルの透明感
合板のナチュラルさ
土塗りの野暮ったさといった
一人ひとりの好みに
合わせたオーダーができるのです。
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しかも持ち手の素材もゴムや革に変えることもでき
大きさや形も自由に選択できるそうで
十人十色なカスタマイズ性もあるのです。
まさに夢の注文住宅ですね…!
なんと僕が3人目の購入者だそうです!
次のビルオーナーさんは
誰になるのでしょうか…!
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デザインユニットの11土designは
『ツバメroof』さんという、
これまた大阪の堺市にある
築50年の古家をリフォームされた空間を
発想の拠点とされており
石井木綿子さん含む3人で営まれ
日々アイデアを出し合っているそうです。
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ここにはカフェスペースもあり、
その日に焙煎して淹れた新鮮な珈琲を
須恵器の珈琲カップで頂くこともできます。
また、ケーキやランチもありますので
素敵な空間でまったりとした時間を
過ごすのはいかがでしょうか…?
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ツバメroofさんでは
「面白いことを何でもやっていく」
「作りたいものを作り続ける」
というコンセプトから
カフェだけでなく、雑貨や洋服に始まり
空間・建築・ランドスケープまで、
幅広くデザインされておられます。
デザイン制作や建築の相談も
承っておられるなんて…
なんでも3人は「型にはまるのがキライ!」
だそうで、本当に型にはまらず
幅広く取り組んでおられます…!
素晴らしい世界観の発想は
日頃のガールズトークから
アイデアが湧き出るということですね!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93814178/picture_pc_0af389b8bda4ec9feee9229c72710091.png?width=1200)
貸しスペースも設けており、
展示・教室・演奏会・ワークショップなども
受け付けておられ、都度色んなイベントも
されてますので要チェックですね。
今回は携帯空間「ビル」ならびに
11土Design、ツバメroofさんの
紹介をさせて頂きましたが
これ以外にもまだまだ
色んな雑貨や洋服を出されており
一点一点、素材やデザインが拘られているのです…
(全部ほしくなる…)
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営業日は
水・金・ときどき土(祝休)だそうです。
この小さなパンフレットにも拘りが詰まっていて
折り紙のようになっており
折り目に合わせた文字の配置と言葉遣い…
思わず首を傾けて全部読んじゃいました。
(いちいちカッコいい…)
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僕も地元が堺市なので
近くに素敵な場所があると思うと嬉しいですね。
皆様も市内に出てお買い物も良いですが
たまには地元巡りもいかがでしょうか。
この記事を通して
皆様にツバメroofさんの魅力が
少しでも伝われば幸いです。
ではでは。
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