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Dead Head #88_184

 本屋は目を見張り俺を見る。俺達は近くの喫茶店に移動し、そして話す。
「よく、見つけられたな」本屋は、今は切ってなくなった長髪を撫でるような仕草を。自分の顎を掴むように、冷静を保ちたいのか?
「本好きだけは偽装できないでしょう?この辺、うろついてたんですよ。あんたに、会えると思い」
「それで?」
「説明して欲しくてね。このところの、公園の些事について」
「些事?なんで俺が?」
「詳しいらしいと聞いて。些事に」
「誰が言った?」
「何たらいうシステムの実験、やってたんだって?」
「何のことだ?」
「惚けずとも。公園と、マンション。地下銀行のあった。監視してたんでしょ?」