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【短編選集 ‡3】電脳病毒 #101_290

 劉は自分のテントのあった場所へ。周りを見回す。薫陶の姿はない。腰を下ろし、劉は薫陶を待つ。だが、夕方になっても薫陶は現れない。
 夜になる。薫陶は、もう戻ってこないだろう。そう劉は感じる。劉は身の回りの物をまとめる。
 点々と灯る焚き火を道しるべに、劉はテント村の外へ。暫く歩き、劉は振り返る。小さく遠のいた焚き火が円形に拡がっている。