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営業トークの中で生み出された工夫。アカウント名「ゆずたそ」の由来

風音屋(@kazaneya_PR)では、プロジェクト立案・推進、データ分析、データ基盤のシステム構築から保守運用まで幅広く支援を行っています。

当社の代表取締役を勤める横山は、風音屋の創業以前から「ゆずたそ(@yuzutas0)」というハンドルネームで活動しており、書籍『実践的データ基盤への処方箋』や『データマネジメントが30分でわかる本』の著者名にもこのハンドルネームを用いています。

風音屋の採用面談やカジュアル面談で話題に挙がることが多いため、この記事ではハンドルネームの由来についてご紹介します。ぜひ代表の人となりを知っていただく機会にしていただければと思います。


この記事に登場する人

横山:風音屋CEO。別名ゆずたそ。
星野:風音屋を初期から手伝っている兼業データアナリスト。
村田:風音屋の採用戦略アドバイザー。人事データ分析に詳しい。

アカウント名「ゆずたそ」は営業の掴みだった

星野:「ゆずたそ(Yuzutas0)」の名前の由来がすごく気になります。

横山:「ゆずたそ」というアカウント名の由来は3つあります。

星野:思ったより多い。1つ目は?

横山:『ゆ』めを『ず』っと『た』いせつにしていたい…『そ』れが『ゆずたそ』!

村田:頭文字的な意味合いなんですね。最後の文字は0(ゼロ)だけど、これは『そ』と読ませているんですね。

横山:そうですね。これは、もともと営業トークで話していたことです。まだ若手だった頃は誇れるスキルが本当になかったので、ノリやネタなど、どんな手を使ってでも相手の関心を惹くということをしていました。

まずは「変なアカウント名だな」と思ってもらうところからはじまるのですが、たまに「夢って何ですか?」みたいなことを聞いてくれる人がいるわけです。そうすると、「実はこういうことをやっていまして」と自身の取り組みの話につなげていきます。

自己紹介の時間を次のステップにつなげたかったんですよね。名前を言って終わりではなく、自己紹介からスムーズに「今こういう取り組みをしているんです」という流れにつなげたい想いがありました。

村田:このアカウント名はいつから使っているのですか?

横山:18歳か19歳の頃からだったと思います。

村田:若いですね。ゆずたそさんはその頃からビジネスをしていたということなんですか?

横山:そうですね。生きていくにはお金が必要ですから。とはいえ、能力のない若造の営業だったので、使えるものを全部使ってやっていくしかない、という感じでしたね。

日本で活動するなら「日本っぽい」ものを

星野:アイコンはいつから使ってるんですか?

横山:アイコンもその頃ですね。19歳だか20歳の時に一緒にプロジェクトをやっていたイラストレーターさんに描いてもらいました。

星野:アイコンには和の要素があるじゃないですか。風音屋の名前の由来にも和の要素が入っていると思うのですが、それって共通の根元から来ているものなんですか?

横山:僕は日本人であることに誇りを持っているので、日本で活動するなら日本っぽいものを、と考えています。

留学生寮で部屋を間借りして暮らしていた時期があって、その時に留学生と国際交流をするイベントを開いたりしていました。いろいろな人と話す機会がたくさんある中で、日本で活動することの意味を考えていましたね。

村田:確かに、外国籍の人と話す時は自分の国のことをより意識しますよね。ちなみにアイコンと名前はどちらが先に決まったのですか?

横山:名前が先です。

村田:名前が先で、頭文字を取ったら「ゆず」が入ってるからゆずっぽくしたみたいなことなんですか?

横山:そこは…諸説あります(笑)。人類の歴史で、言葉が先にあったか、思考が先にあったかみたいな、そういう問いに近いかもしれません(笑)。

村田:アイコンをイメージしたわけではないのですね。

横山:この辺りは、いろいろ同時に決まっていった感はありますね。

【裏設定】アイコンは「柚子太郎くん」という名前のキャラクターで、メディアキットで配布しているファイル名は「yuzutaro.jpg」

「ゆずたそ」に込められた隠れた想い

星野:ちなみに柑橘類の「ゆず」は好きですか?

横山:いい質問ですね(笑)人並みですかね。でも、冬の柚子湯みたいにみんなの心を温められる存在になりたいとは思っています。

村田:どういう理由で「ゆず」に決まったのですか?

横山:皆さんご存知かもしれませんが、僕は仕事のクオリティを高めることを日々考えていて、ピリピリしちゃいがちな性格をしています。なので、少し柔らかさがほしいなという想いがあって。いろいろと追い求めた先にあったのが「ゆずたそ」というフワフワした名前だったという感じですね。これが2つ目の理由です。

あと、yuzutas0の末尾が、o(オー)ではなく0(ゼロ)ということにも意味があるんです。アカウントを取り損ねたということもあるのですが、それとは別にきちんと意味がある。

僕には大事にしている考えがあって、「マイナスからゼロに向かっていきたい」みたいな感覚をずっと持っています。元ネタはジョジョという漫画のセリフなんですけど。

営利企業だと新入社員が活躍するまでのオンボーディング期間は当然ながら赤字です。マイナスの扱いになります。だから新入社員は早く活躍できるようになって、マイナスを返さないといけない。でなければ時間や労力を投資してくれている先輩たち、お金を払ってくれている消費者、雇用主、投資家といったステークホルダーの皆様に対して失礼です。

同じように、僕は1人の人間としてこの世界に生まれて、沢山の人たちに助けてもらったり、沢山の人たちに迷惑をかけて、何とか今日まで生き残ることができています。まだまだマイナスです。早くゼロに近づきたい。そういうこともあって0(ゼロ)を入れました。

村田:アカウントを取り損ねたというのは、「o(オー)」にしたらすでに使われていたということですか?

横山:そうです。2009年だったか2010年だったか、その頃ですね。TwitterなどのSNSが出た初期の時期に、何かのSNSのアカウントを取り損ねたんですよ。今後どのツールでも同じアカウント名に揃えていくことを考えると、確かに「yuzutaso」はぶつかりそうだから、少し名前の付け方をズラさないとまずいなみたいな感じでした。

データを扱う仕事をしていると、IDやキー、ユニーク性などを大事にしたいじゃないですか。名寄せが難しいデータを扱いたくないし、名寄せマスタも作りたくない。微妙な違いがあると、脳内で名寄せマスタを作ってジョインする必要があると思っていて、脳のCPUをそこに使いたくないんですよね。

公共に入り込んでいるが故の葛藤

横山:ただ、最近このアカウントを使い続けることに悩んでいて…。

それこそ学会発表や大学で論文なども書いていますが、このアカウント名をどこでも使うというわけにはいかないし、偉い人と話す機会が増えれば増えるほど本名が要求されるシチュエーションの方が増えてきているなと思っています。そうすると先ほどの名寄せ問題が起きてしまう。

普通に営業していてもそうなりますよね。取引先が10社あったら、そのうち6-7社の初回ミーティングでは「ハンドルネームと本名どっちの名前で呼べばいいですか?」と聞かれていて「ややこしくてすいません(汗」というやり取りをしてしまっている。風音屋に入社したメンバーにも必ず聞かれますね。今のところは「好きなほうで呼んでください」と答えています。

あと、将来子どもや孫ができて大きくなった時に、自分の父親や祖父が「ゆずたそ」と名乗っていたら嫌ですよね。自分のおじいちゃんがインターネットで「ゆずたそ」と名乗って活動しているんですよ。正直恥ずかしくないですか?絶対友達に見られたくないよね。

村田:ゆずたそさんはただSNSで使っているだけではなくて、公共に入り込んでいるからそういう気持ちになるんですね。

「ゆずたそ」との分離が曖昧になっている現状

横山:もともと僕は、問題を起こした時に自分にダメージがつかないようなアカウント名にしようと思っていたんですよ。

今は社会人歴が長くなるにつれて色々と鍛えられてきたので、モラルに乗っ取って生きていこうと思っていますが、昔は「俺はスラムで生き抜いてやるぜ!」みたいな感じのテンションで生きていたので、なかなかモラルのかけらがなかった。別に悪いことをしたわけではありませんが(笑)

あと、ついつい失言してしまいそうで怖いなとも思っていて。そうすると、何か問題が起きた時にSNSのアカウントが炎上しても、自分個人のキャリアにはダメージがないようにしたいなと考えていました。

分離というか、コンテナを分ける、開発環境を分けるみたいなことをやろうと思っていたので、あえて本名と結びつかないアカウントを作りましたね。

村田:つまり、現在は公共に分離したはずのそっち側で出てきてしまったということですね。

横山:公共で名前が載ってしまった(笑)悪いことはできないですよね(笑)

村田:個人的には面白いですけど(笑)でも、戻すといっても今更感はありますよね。

横山:本にも載っちゃいましたからね。国会図書館に保存されているから、後世まで記録が残ってしまう。どうしようかな。

星野:「ぼくのりりっくのぼうよみ」というアーティストの話なのですが、「ぼくのりりっくのぼうよみ」は死んだことになっているんですよ。それで、新しく「たなか」という名義で活動開始するというのをやっていたので、そういうのもアリなんじゃないですか?(笑)

横山:なるほどね、「ゆずたそ」の葬式をやりますか(笑)

村田:完璧なオチ(笑)

編集後記

広報:アカウント名の由来は3つあると言っていましたが、2つしか話していませんでしたね。

横山:3つ目はアーティストの「ゆず」ですね。「歩行者優先」という曲に思い入れがあるんですよ。マイナスからゼロに向かっていくような曲だと思っています。4つ目は尊敬する人とのやり取りがきっかけになっているのですが、話すと長くなるのと、プライベートな話なので、機会があったら飲み会でお話します。

広報:4つになっていますが。

横山:1つお得ですね。きっと良いことがありますよ。

広報:この記事を読んだ人にどう思ってほしいですか? いちおう風音屋への入社を検討している人が読む想定の記事なんですけど。

横山:ふざけたハンドルネームだけど、実は戦略的にやってたり、メッセージを込めているんだよ、みたいなところを知ってもらえると嬉しいですかね。

コンサルなら資料の見出し、アナリストならグラフの色使い、エンジニアなら変数名とか、細かいところ1つ1つにベストを尽くして工夫できるとカッコいいよなぁとは思っています。担当者が本気で向き合って、想いを込めているアウトプットって、細かいところが全然違っていて、その積み重ねで関係者に感動を与えたりするので。プロフェッショナルの仕事ってそういうものかなと。

採用面接で「どうしてこういう名前にしたんですか?」「どうしてこういうグラフにしたんですか?」「どうしてこういう資料にしたんですか?」と聞かれたときに、記事1つを書くくらいのボリュームで話せる人は、きっと風音屋で活躍できるだろうなと思います。アウトプットの1つ1つに理由、意図、必然性があると最高ですね。

■ We're Hiring

ということで、データ領域を中心に各ポジションを絶賛採用中です。どうぞよろしくお願いします。


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