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株をやるときのルールについて

当記事の目的

 これまでの1年間・数週間の経験から、株をやるときの判断基準を明文化したいと思う。
 株をやるときに明確な判断基準が存在しないせいで買い場を逃す・狼狽売りをして機会損失や実質的な損失を出すケースがあった。そのため、まず、自分がどういう立ち位置にいるかと、どういう考えでいたかの振り返りを行う。
 振り返った内容をもとに、数か月~数年単位の長期ポジションおよび、数日~数週間単位の短期ポジションでそれぞれどういう風に売買していくか、の自分のルールを定める。

失敗①:動かせる現金を一気に放出したせいで後の買い場を逃した

 私が実際に株をやりだしたのは2020年3月のこと、世間で新型コロナウイルスのことが騒がれだした辺りである。その半年くらい前から投資をやりたいな、とは思っており、買うならETF、それもかなりのサイトでおすすめされていて上がり基調のVOOを買おうと思っていた。
 しかし、VOOの購入を検討していた2019年後半で、私は実際に購入することはなかった。それはなぜかというと、当時はVOOがずっと上がり基調であり、いつか大きな下落のタイミングが来るのではないか、と考えていたからだ。
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 そのため、いつかくる下落のタイミング(2019年初頭を見ると1~2割程度下がっていたので、それぐらいの下がり幅を狙っていた)に備え、なんとなく動向をチェックするにとどめていた。
 2020年2月辺りになり、コロナショックが来襲した。かねてからの期待通りVOOの価格は下がり、ようやく待ち望んだ買い場が訪れた! と喜び勇んだ私は、2020年2月当時としては最高値310ドル程度だったのが270ドル程度まで下落したのを見て、VOOを動かせる現金分、フルで購入した
 ここで一つ大きな誤算だったのは、新型コロナウイルスの影響は、私が考えていたよりも遥かにリスク材料だったということだ。単純な話、舐めていたのだ。VOOの株価は無情にも下落した(下図)。

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 310ドルから270ドルへの下がり幅なんて目じゃない、200ドル圏への下落を前に、私は何をしたかというと、何もしなかった。本当に何もしなかったのだ。下がったところで買い足そうにも(ナンピンしようにも)動かせる現金がない。損切りしようにも、気が付いた時には下がり幅が大きすぎて踏み込めなかった(コロナウイルスの相場が終われば、価格は300ドル圏まで回復するとも思っていた)。これが多少の痛みは覚悟して現金化し、200ドルのところで買っていれば結果はかなり違ったはずだ。
 その後、私は200ドルから250ドルまで回復した辺りで追加購入を決めた。ちなみにその時にも動かせる金額をフルで動かしている。その数週間後、4,5%程度の下落があって非常に焦ったのと同時に、ここで買えていれば……と思った。
 2020年9月辺りに価格がかつての310ドル圏を突破するまでに回復した辺りで、私はまた同じことをやっている。その後、今度は10%程度下落した。当然、手持ち現金がないのでナンピンしようがなかった。

 同じことを3回繰り返した辺りでようやく気が付いたのは、その時に動かせる金額をフルで動かしてしまうと、身動きが全く取れずにヘッジできないという至極当たり前のことだった。また、当時の私が買いだな、と思ったタイミングは市場では過熱気味であり、その数日~1,2週間後にそれなりな規模で下落する傾向にあるということも分かった。要するに、私は「靴磨きの少年」だったのだ。
 こうしたことから、動かせる金額のうち、2割程度を放出してから1~2週間は様子を見る、というスタイルで行こうと考えるようになった(特に中長期ポジションでは)。

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