本人訴訟2回目準備書面と証拠説明書、立証証拠書類提出


先日、第3準備書面と第5証拠説明書を提出してきました。
なんで準備書面と証拠説明書の番号がずれているのか・・・
それはいつか、遡ってご説明します。
自分もまだ・・・目の前の作業をなんとか流れ作業のように終わらせているだけで、全体把握がイマイチできていないのです。
恥ずかしい限りです。

さて、本人訴訟となってこれらの書類を提出するのは2回目となります。
ようやく欠陥住宅となって、当時の脳内沸騰から少しは客観的に考えられるようになりましたが、やはりどうしても冷静になれない自分はいます。
大きな理由のひとつとしては、自分の人生が狂わされていることでしょうか。
自分が育った家であった故の愛着もあるでしょうが、現在はこの資料作りのために時間が何時間もとられること、思い描いていた生活ができていないことでしょうか。

欠陥住宅になった方々が味わう、思い描いていた生活の喪失。

思い描いていた生活が失われる。
それは夢がひとつなくなることと同じです。
失われた夢のひとつとして食洗機の存在があります。
これは、工事が始まる2年前に購入したもの。
賃貸用にも設置が出来るパナソニック製を購入しました。

でも、リフォーム先に設置をしてもらうことにしたのですね。
取り外して、その日のうちに設置する・・・と、普通は考えるじゃないですか。
2週間近く・・・実際は床に置かれ、食洗機の扉は開けられていました。
打合せした設置場所に置かれたときには、食洗機の庫内含め、木屑だらけでした。

弁償。
もちろん書面ではいただいていますが、いまだにこの金額は支払われていません。
そして、我が家には食洗機でしか使えない粉末洗浄剤だけが残り、今は毎日手で食器を洗っています。

実際に夢を味わった後だから、余計苦痛を感じています。

食洗機を購入した当初は、お菓子作りを楽しんでいました。
溶かしバターを使ったボウルや、泡立て器を手洗いで洗ってもなかなか綺麗にならない。
でも食洗機で洗うと一回できれいになるんですね。
料理やお菓子を作ることに集中でき、洗浄鬱から当時は卒業できたのです。

しかし、今では自らの手で食器を洗う時間が発生しています。
食洗機を使った後なので、食器を洗うことに何も楽しみを見出せません。
その時間があれば、子どもと折り紙できますし、絵本を読ませることもできます。
わずかな・・・本当にわずかな時間ですが、それがストレスです。

食器を洗うことが面倒なので、食事の品数も減りました。
もちろん、お菓子も作りますが溶かしバターを使ったものは一切作りません。
全てホットケーキミックスを利用しています。
それでもやはり、マフィン型に生地が張り付いてしまうので、型にオイルを付けます。
1回の手洗いでは落ちないこともあります。
溜息をつきながら、2回、3回と洗います。

毎日利用するものだから、不便ならば購入すればよい。しかし購入できないのも事実です。

新たな食洗機を買えばよいではないか・・・そういうご意見もあるかと思います。
でも、買ってしまってよいものなのか、悪いものなのか判断がつかないのです。
これは、欠陥住宅になってしまった方々のブログでもよく見かける心理状態です。

新しい家に引っ越すことが目的で、仮住まいをしている。
だから、いつかは仮住まいから解放されるとして、仮住まいの住環境が悪くても、改善しようという考えにならないのです。
だって、物が増えるから。
さらに、食洗機、被告側が取り替えますと書面で記載があるから。

でも、食洗機庫内に木屑が入ってからもう、3年以上・・・
仕方なく手洗いしています。
毎日、毎日悔しいという思いよりも、時間がないのに・・・
私の時間をこんな作業に使いたくないのに・・・
と、心の中で叫びながら食器を洗っています。

欠陥住宅になった方々が味わう、不便な生活を続ける理由。

欠陥住宅になってしまった方々の多くは不便な生活を続けています。
それは欠陥住宅に住み続けている方もですが、仮住まいとして欠陥住宅ではないところに住んでいる方々もです。
室内はいつでも引越できそうな段ボールだらけ。
どれだけ・・・新居に期待していたかわかります。

そして、仮住まいの住環境が悪くても、改善しようという考えには至らなくなります。
悪魔でも仮住まいだからです。
自分も、新居用に購入したものもいまだに使っていません。
当時流行りものを選定したのですが、3年以上経つと、使用していなくても新古品となり、同じ品番も物は安く手に入るようになります。

お金も貯金を崩して生活している為、新しいものを購入する意識が下がります。
そして古いものを永遠と使い続ける思考となります。
ようやく出来た新居に入る時に捨てなくてはいけなくなる、それはもったいないという思考になるようです。

自分も昨年2018年まではそうでした。
でも、いつ新居に引越できるかわからないのです。
もしかしたら仮住まいと思っていた場所に一生することになるかもしれません。
それは一生、新居としてお金を費やした家で住めないことと同意です。
鳥肌が立つほどの恐怖を引き起こす考えのひとつですが、現実はそうなのです。

自分は悩みぬいた上、新居でも使えるようなシステム収納を購入しました。
家族からはお金がないのにそんなものを購入してと文句を言われました。
でも、実際に住んでいる自分たちの生活環境も改善が必要な時期が迫っていたのです。

時間は止まらない。人間の体も成長するし老化もする。

欠陥住宅になり、確かに欠陥住宅となった建物に関しては現場保存を実行したためそこは一時的に時間が止まったようになっています。
(※実際は人が住んでいないにも関わらず、壁紙が剥がれてきている場所もあります。)
(※実際に人が住んでいない故、排水溝を経由して虫が室内に入ってきています。)
仮住まいだからと言って、何も買わずに生活が成り立ちますと言う訳ではありません。
憲法上の必要最低限の生活を果たして営めているのかは疑問ですが、日々、ひとつひとつに悩み、苦しみながら生活しているのは明らかです。

今回提出した資料にかかった費用。

どうしても、A4で印刷したら読みにくい資料があったので、A3コピー機を使用しました。
自分用はA4でも良いのですが、資料を見て頂かなくては先にはすすめません。

資料は裁判官、調停員、被告代理人弁護士、原告(自分)の4部作成。
甲92から甲107の16項目分、準備書面、証拠説明書を含め、115ページになります。

合計 5,304円

内訳
・A3カラーコピー代 480円
・A4自宅プリンター印刷用消耗品(インクカートリッジ・用紙代)
・カラーインク代(マゼンダ、イエロー、シアン) 3,600円(@1200円)
・用紙代 347円
   ※ブラックインクに関しては、前回購入時の残カートリッジを使用。
・配送代 185円
・交通費 692円

資料作成をしながら感じたこと。

実は証拠書類として、被告が代理人弁護士を付ける前に原告に送った書類を提出したのですが。
これにも間違いがありました。
わざと間違いさがしをしているわけではありません。
でも、パッと見て明らかに間違っている内容がある。

もちろん、自分でもどこが間違っているのか最終的に立証しなくてはなりません。

自分への備忘録として記しておきます。
裁判で行ってはいけないことのひとつとして人格訴訟と言われています。
確かに、裁判官の前で相手をののしっても、自分の気が晴れるわけではありません。
逆に、退廷を命じられるケースもあります。

現在、刑事裁判は供述書類よりも、3D画像で再現した供述立証再現画像を重要視するという流れになっています。
欠陥住宅訴訟の基本も同じです。
立証できる証拠として写真添付や資料添付が義務です。

建物を立証証拠として保存しているので、住んでいないという劣化は出てきますが、どのように作られているのかという証拠は保存されています。
また、証拠資料として提出しているもののほとんどは、各建材メーカーのカスタマーサービスに連絡して取り寄せたものです。

今回も各企業の方々にご協力をいただき、資料が作成できました。
たったひとつの欠陥住宅のためにお時間をいただき、大変感謝しています。

2019年5月21日 風蒔あきら


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