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「中華って油っぽいよね」は本当か

 今日はあいにくの雨である。こんな日は外には出ず執筆活動をするに限ります。
さて、今回は広く認識されている「中華は油っぽい」ということについてのお話です。

中華料理における「使用する油」とは

 もちろん各ジャンル、調理法は様々で、一概に言えない部分もありますが、世間一般における認識としてご理解ください。
 大まかに分けて2種類の油に分類されます。それは植物性の油と動物性の油です。植物性とは、主になたね油、大豆白絞油、コーン油、オリーブ油、ごま油など、文字通り植物から抽出した油で、比較的さっぱりとした仕上がりになる印象です。
 動物性は、ラード、牛乳、バター、チーズ、生クリームなど、油そのものというより、その食材に含まれる油分であることが多いです。したがって、動物性油として販売しているのはラード以外にあまり見かけないと思います。特徴として、料理に深いコクや香ばしさを強調できるという点です。
 私は中華料理のコックさんのため、他のジャンルの細かい解説はできませんが、中華料理で使われる油は主に植物性の油です。その中でも大豆白絞(しらしめ)油が使用率の高い油で、揚げる、炒める、焼くなどの調理法に用いられる油です。
 少し理解できたところで、以下からは植物性油を「油」、動物性油を「脂」と表記します。

旨みの抽出された油と一緒に食す麻婆豆腐

人間という生き物に対する「油」と「脂」の効果

 私たち人間は植物か動物かと聞かれればもちろん動物です。人間を動かすためには、ザックリ言うと、外部から栄養を摂取し、それをエネルギーに変換し稼働させています。そういう生き物であるという事実は変えられません。(水と光合成のエネルギー補給で200歳を超える現役世代の人がいれば話は変わってきますがw)
 ヒトには各ジョイントがあって、関節をスムーズに動かす成分が必要です。その一つに油があります。植物性油においては、調理した食材から出る旨みがすぐになじみ、調味油としての効果が得られると同時に、ヒトの活動に必要な油分を補給できると言うわけです。さらに、余分に摂取したとしても、不必要な油は植物性のため体外に排出されていきます。わかりやすく言うと、自転車のギアに差す潤滑油といった感じでしょうか。必要以上に潤滑油をかけると、余分な分は摂取されずに下に滴り落ちていきますよね。それが植物性油の効果と言えます。
 一方、動物性の脂は、ステーキ肉、魚の肉、ケーキ、チーズ、生クリームなどに含まれる脂です。植物性の油に比べ、非常に香り高く、コクもあり、香ばしく仕上がるという特徴があります。ステーキを焼いて出てきた脂に調味料を加えたソースは何物にも変え難い、なんとも美味しいステーキ料理となります。また、ケーキにおいては、スポンジ生地にバターを使用することによってパサつかず、かつ、香ばしくしっとりとしたスポンジを焼き上げることができます。そこにコクのある生クリームとフルーツをあしらうことにより奥深い味わいのケーキを作ることができます。しかし、動物性の脂ゆえ、人間も動物であることから、摂取した脂は、摂取した分全て吸収します。したがって、それが身体の脂肪分として蓄積されるという特徴もあり、俗に言う「もたれる」ということにもなりかねません。

最後に

 中華にも肉を丸ごと火を通し、脂と共に食べる料理や、洋食のカルパッチョのように、新鮮な食材にオリーブ油を合わせる料理もあります。全てキッチリ線引きをすることはできません。
 私の経験をもとに結論を申し上げれば、世間一般に言われているほど「中華って油っぽいよね」と言うのは、一概に言い切れない部分があると言うことです。前回のダイナミックマイクとコンデンサーマイクのお話でもそうですが、一長一短ということです。
 もちろん、過剰摂取や、必要以上に脂や油を使用した料理は論外です。炒飯を食べ終わった後の皿の底に油のスジが残るほど多く使用したものであったり、脂の全くない反り返るくらい焼いたステーキなどはそもそも美味しくはないです。
 何事も程よくというのが万事共通のキーワードとなりますが、ご自身の健康管理、はたまた、デートで利用するお店選びなどにも参考にしていただければと思います。もっと言うと、ダイエットに中華を利用するというのも一つの手かもしれませんね。「寝る前にお腹が空いたから小さいシュークリームなら大丈夫っしょ!」なーんて思わぬように。。。あ、シュークリームが悪いと言っているわけではないですよw

おっと、頼んでいたピザが届いたようなので、今日はこの辺で。
ではまた!

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