Leitz Phone 3を買ってみた
スマートフォンを機種変更してみた。
およそ2年半くらい前、「スマホの容量の限界が来ていたので機種変更をした」という記事を書いた事がある。それがこちらだ。
おおまかに概要をまとめると、
という流れ。
当時のレビュー記事も上に記入してあるが、実は割とケチョンケチョンに評価している。
と、いうのも「ライカレンズとライツブランド」を持った如何にも写真・カメラ機能に重きを置いたスマートフォンの割にカメラ機能がダメすぎた。
写りは素晴らしく良いのだがあくまで等倍限定。接写もできないしQRコードや免許証等の撮影もできない。
UIは普通のスマホと同様で細かいマニュアル設定もできない。
望遠ズームはガサガサ画質でさらに暫く使っていると熱暴走でシャットダウン、と等倍撮影・モノクロ撮影しかできない等倍番長であり、使い勝手はハッキリ言って全然よくない。
電話が出来るデジカメと考えても決して褒められた出来ではなかった。
いいところもまああって、外装のライカ感やソフトウェアサポート(なんと未だにアップデートがちゃんと来るのだ)、また描画処理等はかなり良いものがあったため「SHARP先生の次回作にご期待ください」と〆ていた。
なんとこの手のコラボモデルにしては珍しくLeitzPhone2も発売、3はまだかなーと思っていたところ、突然SoftBank専売で発売される、と発表されたものだから発売3日目で購入してみることとした。
丁度LeitzPhone1が充電コネクタの接触がヘタってきたこともあるのだが、この手の明らかに数が出なさそうな機種は発売後インターバルを置いてから探すと在庫を見つけるのにもヒーヒー言うようになる。前回がそうだった。
鉄は熱いうちに打て、ではないけれど早めに購入・レビューとしてみたい。
外観
さて、開封して1と3を並べてみた。
ゲスト: Leica IIIf
全体的な仕様は1と大きく変化はないが、デザインに少々変化がある。
まず、1の特徴的な曲面エッジはバッサリ排除。これは悪くない判断ではある。と、いうのもこの曲面やコーナーをタッチ・スワイプすることでショートカットや各種機能が動作する仕組みだったのだが……
ものすごく作動しづらい。
曲面を撫でてショートカットをしようとしてもうまくいかず、逆に不必要な時にショートカットが発動してしまったりする。
更には付属のケースを付けると殆ど使い物にならず、シャープの人は実機を触ってテストしなかったのかな?と思うレベルではあった。この曲面のせいで保護ガラスも付けづらかったし。
そこからすると曲面タッチを廃止したのはいっそ潔い。
全体的にカクついた、というか林檎の電話と同じ系統の無個性なシルエットにはなっている。
1は初期のM型を想起させるアルミローレットデザインであったが、3は最近のM型イメージのデザインだ。
ここは正直に言うと1の方がフレームデザインそのものは好みであった。
1と比較すると僅かに短く厚くなっている。1は長さも去ることながら背面にレンズキャップを被せる事で上側に重心が偏り、持っていると手が疲れる傾向にあったが、そこは少し改善されている。
レンズキャップそのものも少し軽くなったような?ちなみにキャップの互換性はない。
音質
前回のレビューでは酷評させて頂いたスピーカーのひっどい音。
「100均で買ってきた300円くらいのスピーカーの音」と評していたが、なんでシャープ製の前モデルに付いていたドルビーアトモスがオミットされたのか理解に苦しむ次元であった。
3ではきちんとドルビーアトモスが搭載されているため音質は遥かに良くなっている。試しに音楽を再生してみたがかなり改善されて聞こえている。
動作
元々1の時点で動作そのものにはあまり文句はなかった。画面も綺麗だしサクサク動くし。しかし高性能CPUの弊害か、やはり少し使っているとボディが熱を持ってきてしまう。
これが動作に影響してくるのかそうでもないのか、という所は今後確認していきたいが、もし1と同じような持病があると真夏の屋外では殆ど役に立たないと思う。
カメラ
「性能そのものは悪くないが癖が強すぎて性能を活かせるシーンが限定される」という感じだった1のカメラ機能。
今回の3ではどれだけ改善されているのか。
まずは接写機能。
「寄れない、伸びない、泣いちゃダメ」というざわざわ森のがんこちゃんみたいな三拍子が揃っていた1のカメラからどれだけ変化したのか。
手元にシャープの電卓があった。まず等倍の最短撮影距離はおよそ10cmくらいと言ったところだろうか。1より少し寄れるようになっている。
また、1では0.7倍・1倍・2倍のデジタルズームがワンタッチ切り替えが出来、それ以外はフリックで倍率変更をする形であった。
何故か動画モードはワンタッチで6倍まで切り替えが出来たので、「このUI移植してくんねえかな」と思っていたが見事移植してきた。
で、6倍ズームの最短撮影距離がこれだ。
おお、寄れるようになっている!
やはりクレームが多かったんじゃないかあのカメラは。まあ、カメラアプリを使わずに本人確認書類やQRを認識できるか、はまだ試していないのだが。
そして1では特別なモノクロームシミュレーションが出来た「LeitzLooks」モード。
3ではここにAIによるレンズシミュレーションやカラーフィルターが追加され、多分組み合わせで15種類くらい選べるようになっているはずだ。
標準カメラモード(ズミクロン19mm F1.9)
ズミルックス28mmモード
ズミルックス35mmモード
ノクチルックス50mmモード
割とノクチが分かりやすくボケが強調されている。推奨距離が2m以上となるのだが、まあライカだしね。
ノクチルックス+モノクロームモード。
これは結構雰囲気が出そうだ。
ノクチルックス+ヴィヴィッドモード
ちょっとわざとらしいな。
このLeitzLooksモードでは絞り値も変更出来る。まあ絞り優先オート的に使えると思えばいいだろう。
マニュアル撮影モードではプログラムとSS優先モードが使える。パースペクティブ補正も付いているようだ。
これにより、近接・日常写真はノーマルのズミクロンモード。
作品的な事をしたい場合はLeitzLooksで絞り優先オートかマニュアルで。
という切り分けが出来るようにはなっている。
総評
正直、LeitzPhone1を購入した時は、あまりに各部の「アチャー」が目立ち過ぎていた。スピーカー廻りに関しては担当者をシベリア送りにしろ、とまで書いているね私も。
世間的もそういう評価で、まだまだ未完成のスマホというか、一芸特化のネタスマホ的な扱いではある。
価格コムでこれだけケチョンケチョンな評価なスマホもちょっと珍しい。一言で言うとよく3まで作ったなこのシリーズというのが正直な気持ち。
ただ、先述の通りアップデートをちょこちょこ配っていたりしていた部分を評価して3にも付き合うことにしたのだが、少なくとも1で不評だった部分に関しては徹底的に手を入れてきた、という形。
これならスマートフォンとしてもしっかり使えるポテンシャルはある。
フレームデザインがちょっと野暮になったのと、これからの季節の熱暴走が懸念事項ではあるが、ちゃんとした物である、と今のところは評価できる。
やはり担当者はシベリア送りにされたのだろうか。
特にエッジディスプレイ担当とスピーカー担当。
ちなみに私はホーム画面をZENITにしている。
kaz
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