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川越熊野神社|3年ぶりに開催!酉の市を楽しむ

2022年12月3日(土)川越熊野神社での「小江戸川越酉の市」が3年ぶりに開催されました。

最初の開催は大正11年。なんと今回で100回目を迎えたのです。また、川越市・市制100周年と重なり、特別な日となりました。

酉の市(とりのいち)は、川越熊野神社の末社「大鷲神社」(おおとりじんじゃ)の例祭でもあります。ちなみに大鷲神社は商売繁昌、家内安全、開運の神様といわれており、酉の市にはぴったり。

通常、各地の大鷲(おおとり)神社などで「11月の酉の日」に開催されますが、埼玉県は「12月」から川越を先頭に県内各地をリレーのように開催するのが特徴です。酉の市の「活気」を楽しむには、まだ間に合いますよ!

12月3日:川越
12月4日:鴻巣
12月5日:深谷
12月6日:行田
12月8日:熊谷
12月10日:大宮
12月12日:浦和
12月14日:春日部
12月15日:川口
12月17日:蕨
12月23日:鳩ヶ谷

川越熊野神社とは?

大正ロマン夢通りを進むと、左側に川越熊野神社の鳥居が見えてきます。

その歴史は古く、安土桃山時代の天正18年(1590年)といわれています。もともと熊野神社から西側道路を挟んだ場所に位置する「蓮馨寺」の一部でしたが、神仏分離によって「川越熊野神社」となったそう。

開運・縁結びの神様として、地元の人たちからは「おくまんさま」とよばれ、毎月「第3日曜日」厳島神社のご縁日が開催されています。

神社の御社紋は、熊野大神の使いである八咫烏(やたがらす)


今年は特別な年。Twitterでも限定イベントの告知がありました。

酉の市の定番!「福をかきこむ」熊手

境内にはところ狭しと、熊手商人たちが軒を連ねて大小合わせてたくさんの熊手があります。価格は1000円から数10万円まで!

「商売繫盛」といわれますが、もちろん一般客でも購入できます。
買い方のコツは毎年同じ店で買うのが良しとされており、前年よりも大きな熊手をゲットするのが商売繁盛や、家内安全、心願成就の秘訣だとか。

熊手で「福をかきこむ」って素敵ですね!

人間の心情として、最初に大きな熊手を欲しくなります。しかし、小さな熊手からスタートして来年たくさん「結果」を出したら、もうひと回り大きな熊手を手入れるのも夢があっていいですね。毎年コツコツいくのも楽しそうです。

おかめが飾られた熊手もあります


熊手の「粋」な買い方とは?

熊手の買い方には、コツがあるらしい。取材をしているとき、通りかかった初老の男性から

「熊手を買うときは、言い値でなく値切らないとだめだよ。そんでもって、値切った代金は祝儀として渡すのが粋なんだよ」。

ほー!なるほど。たしかに「粋」だ!

商人たちは、とにかく威勢がいい!熊手を選んで購入がきまると、「商売繫盛!商売繫盛!繫盛!繫盛!」のリズムに乗ったかけ声が周囲に響きわたります。購入した者だけでなく、聴こえるだけで縁起のよい気分に。来年もきっと良くなるぞ!縁起かつぎのおすそ分けはありがたい。

ちいさな置き型タイプの熊手もあります。お部屋に飾るには、ちょうどよいサイズではないでしょうか。マスの中にたくさん福をつめ込んで「益々繫盛!!」といきたいですね。

連雀町のお囃子連「雀会」も大活躍

「テンツク、テンツク、テン、テン、テン」
響きわたるお囃子の音色で気分も盛り上がります。境内にある神楽殿では「雀会」の創作神楽が奉納されていました。

連雀町(れんじゃくちょう)の山車も披露される

なんと、今回は連雀町の山車まで展示されました。毎年10月に開催される「川越まつり」さながらの仕様で登場。

囃子連も山車に乗り込んで「名調子」を披露しました。酉の市と川越まつりの気分をダブルで味わえたのはラッキー!

山車の組み立ては地元の鳶頭で仕切りるのが習わし。許された者のみ執り行うのが伝統なのです。

装飾された山車は、絢爛豪華そのもの。川越まつりは毎年多くの人が押し寄せるため、山車を近くで見物するのは至難のわざ。今回ゆっくりと内部まで拝見できたのはありがたい。

懐かしい雰囲気と匂い、あの味も戻ってきた

神社周辺の大正浪漫夢通りや、境内にはカラフルな露店が「ひしめき合っている」。久しぶりに活気のある雰囲気と、おいしい匂いに酔いました。

露店の味、たこ焼きにチョコバナナ、焼きそば、イカ焼きも健在です


今年で100回目をむかえた川越熊野神社、酉の市。
この空間に身を置けば今年の思いを振り返り、新たな年へ向かう勇気をもらえたように感じます。

レポートは遅れましたが、まだ埼玉県では酉の市を楽しむ機会はありますから寄ってみてはいかがでしょうか。

あなたの益々の発展!繫盛!繫盛!を祈って。

取材・撮影・執筆:おがちん(小川一則)


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