ついに公開!炭素排出量計算エンジンAPI「Carbnc」
以前の投稿からしばらく空いてしまいましたが、日本版炭素排出量計算エンジンAPI「Carbnc」のサイトを公開しましたのでご紹介します。
改めての説明になりますが、Carbncは炭素排出量計算のAPIです。カーボンニュートラルを実現するために、企業だけでなく個人も行動変容していく必要があり、そのためにはアプリ等でのリアルタイムの排出量計算が必要になってきます。しかし、現在日本国内で公開されている排出量係数/原単位はエクセルやPDFなどで、そういう用途には使い勝手が悪いものでした。
Carbncはこの問題を解決します。
使い方説明
では、さっそくCarbncのサイトに行ってみましょう!
ショーケースを見てみる
APIで用意されているものを、簡単にサイト上で確認できるように、現時点では以下のような用途をデモとして載せてあります。Webアプリの形式ですが、裏側で実際の計算エンジンがAPIで呼び出されて動いています。
電気・ガス・水道・燃料
旅行(飛行機・バス・電車、ホテル宿泊)
ロジスティクス(トラック・電車・航空機)
イーサリアム
フード(食品・食事)
試しに、電気の炭素排出量を計算してみましょう。
上部のメニューからShowcaseのUtilityを選択してください。Utilityでは電気・ガス・水道といった排出量の計算ができます。
ここでは一般家庭のひと月当たりと言われている331kWhの炭素排出量を計算してみます。インストラクションの通り、Categoryに"Electricity"を選び、合計kwh値を入力し、Typeで利用する電力会社を選んで下さい。
以下のような結果が出ます:
こちらは環境省の電気事業者別排出係数(特定排出者の温室効果ガス排出量算定用)に基づいています。出典元の令和4年第4版によると、0.000447(t-CO2/kWh)であるので、こちらが331kWhとなると147.957kgとなる訳です。
ちなみに、151kgということは、
・CO2(0度、1気圧)1kg = 509Lなので、76,859L
・30日で割ると、1日当たり2,561L
の排出をしていることになります。結構なものですね。。
APIで直接計算してみる
では続いて実際にAPIにて直接計算してみましょう。
APIを使用するには、APIKeyを取得する必要があります。 こちらからアカウントを作成してAPI Keyを発行して下さい。
では、先ほどサイト上のデモで行った計算と同じことをAPIで行ってみます。
API Docを参考に、取得したAPIKeyをヘッダにセットして(以下のYour_API_Keyと置き換えて下さい)、リクエストを送信してください。Utilityに関してはこちらに詳細があります。
curl --request POST \
--url https://api.carbnc.io/v1/utility \
--header 'Authorization: Bearer Your_API_Key' \
--header 'Content-Type: application/json' \
--data '{
"category": "electricity",
"unit": "kwh",
"value": 331,
"type": "東京電力"
}'
このように先程のデモと同じ結果になりました。
いかがでしたでしょうか。これ以外にも様々な種類のショーケースやAPIがあるので、ぜひ試してみて下さい。こちらにDiscordコミュニティへのリンクもあるので、フィードバックやお問い合わせなども歓迎です。
最後にもう一つアナウンス
今回ご紹介したCarbncとは別に、我々が取り組んできた人に着目した脱炭素の行動変容を促すサービスがリリースされました。一部はこのCarbnc APIが動いています。
企業のサプライチェーンからの排出は、昨今多くの取り組みがなされておりますが、これからは私たち一人一人の「人」も行動変容していく必要があると思います。小さな変化でも皆でやれば大きなものになると思っています。
こちらも年末までは、実際の企業に導入してその効果を検証し、よりサービスを洗練していくことにご協力いただける企業を募集していますので、ぜひご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。
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