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慣れたくない。初心者でありたい。

慣れないように気をつけている、いつも。

鮮烈な体験でも感動的な出来事でも、気を抜くと慣れてしまうそうになる。いま自分が感じている新鮮な気持ちが、いつか失われてしまうのではないかと怖くなる。たぶんきっと、臆病なんだと思う。

慣れを恐れてしまうことは、弱さであるように感じる。もっとつよく、もっと気高く、もっと気丈であったらいいなと思う。もっと無思考で、もっと傲慢で、もっとずる賢ければよかったかもしれないと思うこともある。


ついついできない自分をみつけてしまう。ついつい課題から考えてしまう。弱った部分を補いたくて、欠けた部分をみつけたくて、勝ち方よりも負けない方法を探したくなってしまう。

弱さを守るために強さが必要だったし、弱さを支えるために戦略が必要だったし、同じ失敗をしないために想像力が必要だった。それは悪いことではないけれど、少しだけ後ろ向きなのかもしれなかった。


自分の特性にも周りの人のアドバイスにも、慣れたくない。いつも声をかけてもらえるわけじゃない、いつも一緒にいられるわけじゃない。危機感を煽るのではなく、いまこの瞬間を大切にしていきたい。

だれだって人生は一回目なのに、いつから慣れてしまうのだろう。いつから目の前のことから目を逸らしまうのだろう。いつから他人の声に耳を傾けなくなるのだろう。いつから周りを怖がり拒絶してしまうのか。


心がけていることは、初心者であること。

何度もやっていることを初めてやるかのように楽しむこと。自らの前提に固執せず、異なる価値観を柔軟に受け入れていくこと。広大な世界と膨大な時間を怖がらず、道を楽しむこと。

いま自分の目の前で何が起きているのか、真摯にみつめたい。いまどんな声が聞こえるのか、丁寧に耳を傾けたい。自分と自分たちはなんのためにいるのか、怖がらず問い続けたい。


初めてのことに出会うことは、怖くて当たり前だ。違うものをみつけたとき、違和感を感じるのは当たり前だ。わからないことがよくわかることは、自分を否定された気持ちになる。

怖がってしまっても違ってしまってもわからなくなってしまっても悲しくなってしまっても苦しくなってしまっても、それはしょうがないことだ。

だってだれだって、人生の初心者なのだから。どうか許してあげてほしい。


最後まで読んでいただきありがとうございます。