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わたしがあなたと話したいこと

人に興味がある。もっと言うと、他の誰でもないあなたに興味がある。同じような興味を自分にも向けている。他の誰でもないわたしは一体何なのか、他の誰でもないあなたは一体何なのか。それをずっと考えている。

「本当の自分を知りたい」「なりたい姿にならなくちゃ」といった不安を煽るような疑問や興味ではない。むしろ逆、どんな時もどんな状況でも、わたしはわたしであり続ける。もうすでにここにいるわたしとは一体何なのか。それをずっと考えている。

わたしはあなたと話せているだろうか。いま目の前にいるあなたを捉えているだろうか。他の誰かと比べず、前話したことをリピート再生するでもなく、いま目の前にいるあなたと、あなたとだからできる話をできているだろうか。それをずっと考えている。

わたしはあなたの話を聞けているだろうか。あなたの目を、表情を、声色を、身振りを、体温を、骨格を、歴史を、未来を、聞けているだろうか。聞いているふりをしていないだろうか。いまのわたしで聞けているだろうか。それをずっと考えている。

言いづらいことを言うのはいつも難しい。何十回も何百回も同じ話をすれば上手に話せるようにはなるけど、上手に話したいわけではない。感じたことを話したい、質問したい。わたしはその瞬間に感じる難しさを捉えているだろうか、震える心を感じているだろうか。それをずっと考えている。

他でもない、わたしとあなたの会話から何かが生まれたら嬉しい。それはわたしとあなたが同じ場にいた証になる。無理に生む必要もないし必ず生む必要もないけど、いつかどこかで生まれたら嬉しい。わたしたちはわたしとあなたで話せているだろうか。それをずっと考えている。

あなたがあなたであり続けてほしい、と祈る。あなたがあなたらしさを発揮すること、あなたがあなたであるために不可欠な要素が失われないこと、奪われないこと。これから先、あなたがあなたであるために不可欠なものは何か、私にできることは何か。それをずっと考えている。

誰かと雑談することは楽しい。やりとりする内容は重たいかもしれない、話している時は苦しいかもしれない、傷つけたり傷つけられたりするかもしれない。けれど、振り返ってみるとそれはいつもとても貴重だった。人は人と関わらなければ、個人として生きられない。それをずっと考えている。

わたしはあまりやさしくない。あなたの意に添わないことやあなたが考えもしないようなことを話すだろう。配慮はするけど、不完全なわたしはあなたを傷つける。申し訳がない。わたし自身もわたしに傷つけられる。わたしが孕む危険性を自覚した上で、人と関わりたい。それをずっと考えている。

わたしはあなたに期待しない、わたしにも期待しない。代わりに、未来のわたしたちに期待する。他の誰でもない、わたしたちとしての関係性が続く未来を期待する。わたしたちはわたしたちの関係性から必要なものを汲み取れる。そこに至ろうとする意思を持てばいい。それをずっと考えている。

近況をつらつらと伝え合うのもいい。生きていくための悪巧みをするのもいい。「聞いてください、こう思うんです」と始まってもいい。「気になってたんだけどさ」と切り込んでもいい。どんな話でも、あなたと話すことができたら、わたしはとても嬉しい。




追記:雑談のお誘い

墨田区某所で運営しているオープンスペース『おざぶ』で、珈琲飲みながらひらやまと雑談しませんか、というお誘いです。タイミング合えば、ぜひ雑談しましょ。


最後まで読んでいただきありがとうございます。