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小さなDXっぽい改善ができないか、身の回りの業務を分析中(その2)

初めに

 これまで高度な知識と膨大な時間を投入しないとできないと思われていた事が、近年のデジタルツールや、サービスを組み合わせることで、個人でも実現可能になってきています。そういった、ツールやサービスについて学ぶ機会を頂きました。では、そういったツールやサービスで、実際にやってみたいことは何なのかという問題を5W1Hで分析しています。
 前回の記事は、とりあえず思いつくことをExcelの表にまとめて、画像として貼り付けたのですが、こちらのnoteというサービスは、文章を表現するのに適したサービスであると理解したので、直接書き込んでみました。
 内容についても、もう少し深く説明するように変更しました。
(下は、前回の記事)

1.売上の集計作業を自動化したい

 自動化できるものは、丸っと全部自動化したいのが山々なのですが、今回は三つの側面に分けて考えます。

①売上の集計作業を自動化したい(データ取得)

  • What 何が課題か?

 レジで会計済みのデータを取得するサーバー、店頭での予約状況を取得できるサーバー、オンラインでの予約状況を取得できるサーバー、産地直送の予約状況を取得できるサーバーと分かれており、カタログが異なると使用するサーバーも異なってくる。カタログ毎に巡回してデータを取得するだけでも、時間が掛かる。

  • Who 誰が困っているか?

自分自身

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

 特に月曜日。月曜から日曜までの1週間のデータを集計しまとめる作業に追われる。特にレジの会計済みデータを取得するサーバーは、様々な部署の資料作りのために利用が集中するため、待ち時間も長く、時間をロスしがち。

  • Why なぜ解決されていないか?

 使用目的によって、サーバーが異なっており、統合されていないことが最大の要因。カタログは、企画ごとに区切られていて、個別に出力する必要があるため、手間が増える。サーバーが分かれているのは、会社のシステム部門に任せるとして、現場は現場でなんとか工夫したい。

  • How どうやって解決するか?

 自動的にスケジュールに沿って、データを取得し所定のフォルダに保存してくれるBotがあれば、それだけでも時間を短縮できる。

データを持っているサーバーは、APIが公開されていないが、WEBアプリとしてブラウザーから取得できるので、ブラウザーを解析して自動化できるツールであれば、解決の可能性は高いと思う。

②売上の集計作業を自動化したい(データ加工)

  • What 何が課題か?

 データは、EXCELのデータとして取得できるが、サーバーによって、データの格納の仕方が異なっており、同じ日付でも、excelの日付形式で保存されている物もあれば、テキスト形式で保存されていたりする。店の名前も、正式な名称で登録されているかと思えば、略称だったりと異なる。店舗コードなら、一意であるべきなのに、10桁で保存されていたり、5桁だったりする。最悪なのは、弊社が分割・統合を繰り返して来たため、過去データでは、同じ店なのに別の店舗コードがふられていたりする。
 また、1週分ごとのデータとして区切って出力できない全期間のデータや、東北限定のデータではなく、全国のデータしか取り出せない物もあるため、切り分けて使用する。一つの企画で、20~30万行に達するものもある。

  • Who 誰が困っているか?

自分自身

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

特に月曜日。前の月曜から日曜までの1週間のデータを集計しまとめる作業が発生するため。

  • Why なぜ解決されていないか?

 使用目的によって、サーバーが異なっており、統合されていないことが最大の要因。弊社は短期間に、分割・統合を繰り返したため、データが整理されていない部分が多い。昨年度は、予算の少ない細かい企画のデータは、進捗管理さえ行われていなかった。

  • How どうやって解決するか?

 現在はExcelの機能を活用して対処しているが、それでもかなり煩雑で、それなりに知識が無いと失敗したときに間違ったデータになってしまう危険性がつきまとう。このままでは、引き継ぐのも困難。店名が略称なのか正式名称なのか、統合前だからコードが異なっているなどAIが判断して、自動であるべき形のデータに成形できないものかと思う。

 一つ一つの企画分を自動化して、つなぎ合わせることは出来そう。全体を自動度判断して実行するのは、難しそう。

③売上の集計作業を自動化したい(データ配信)

  • What 何が課題か?

 加工したデータから作成した集計後の表データは、excelのファイルにて、部内や、バイヤーと共有する共に、社内パブリックフォルダの企画毎の実績フォルダに投稿する。

  • Who 誰が困っているか?

 自分自身

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

 特に月曜日。前の月曜から日曜までの1週間のデータを集計しまとめる作業が発生するため。

  • Why なぜ解決されていないか?

 ①➁に比べると、負担が少ないため、手作業でやっていた。

  • How どうやって解決するか?

 作成したデータを指定のフォルダに保存すると、そこから、自動で指定の宛先にメールを発信し、社内パブリックフォルダの指定の場所に投稿させる。

 すでに学んだノーコードツールでも、実現可能性は高い。メールの共有は確実に可能。絶対、自動化するつもり。
 社内パブリックフォルダに投稿するのは、社内パブリックフォルダのAPIが公開されていないので、難しいかもしれない。しかし、これもWEBの内容を解析して自動化するタイプのツールなら可能だと踏んでいる。

2.チラシを打った結果を見やすく残したい

  • What 何が課題か?

 チラシに掲載した商品の売数、売上などのデータが、あまり活用されていない。チラシ期間中の全売り上げを対象として、比較検討される場合が多い。チラシの中身をもっと分析し、次回以降の内容に反映したいので、チラシの商品画像上に数値実績を表示して直感的に何がよく売れたのか判るようにしたい。片面50~80点位あるので、手作業で作業するとなると大変。

  • Who 誰が困っているか?

 チラシチーム

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

 チラシ期間が終了する都度。

  • Why なぜ解決されていないか?

 以前は、手作業で担当する人がいた。異動により不在になり、後任がいないため、誰もやらなくなっている。

  • How どうやって解決するか?

 販売データを取得してきて(ここも自動化できそう)、チラシ画像をAIや、OCRで認識し、ふさわしい商品画像のところに、取得してきたデータを貼り付ける仕組みを作る。裏表だけのチラシで実現可能なら、冊子タイプのカタログPDFにも応用したい。

 技術的には出来そうな気がするが、うまく形にして機能させるには、かなり難度が高いかもしれない。

3.チラシ原稿の出稿状況を自動で管理したい

  • What 何が課題か?

 チラシ製作の際は、テーマごとに、どのテーマで商材を何点と担当するバイヤーに原稿を請求する。バイヤーは、請求に応じ、商品の原稿を用意し原稿を管理するサーバーに投稿する。しかし実際には、締め切りを過ぎてから、原稿の点数が足りないとか、投稿自体が忘れられていることが判明し騒ぎになる。

  • Who 誰が困っているか?

 チラシチーム

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

 チラシの製作のたびに起こりがち

  • Why なぜ解決されていないか?

 要求した原稿のリストと出稿された原稿のリストを照合するのが困難。担当者が手作業で照らし合わせている。要求したチラシ上のコマ、1点が、原稿上の1行であれば、間違えることはないが、色違いや、サイズ違いを含めて、1点が2~10行で表現されていることも多く、熟練者でないと照合できない。

  • How どうやって解決するか?

 第1段階 原稿を依頼したバイヤー誰誰なのかと、投稿の有無は比較しやすいので、チラシごとの投稿状況を自動で監視して、締め切り前に催促のメールを自動で送るようなことができるのではないかと思う。
 第2段階 投稿内容を解析して、商品名のうち80%以上が共通なら、同じ商品の、色違い、サイズ違いと判断するような機能を持たせたい。
 第3段階 原稿の商品の属性などが、自動で判断できるなら、依頼したテーマに沿っているかどうかの判断もできるようになりそう。

 こういう機能を最初から原稿を管理するシステムが持っていればよいのだが、現在のシステムは、原稿の修正が先祖返りしないようにしつつ印刷会社と共有するところまでの機能しかもたない。原稿管理よりも、店ごとの印刷するチラシ枚数や予算を管理するためのしくみなので、外からのツールで解決できれば、かなり役に立つはず。APIの公開はないので、難易度は高そう。

4.カタログ製作の進捗管理を簡単にしたい

  • What 何が課題か?

 ほぼ毎週のチラシに比べて、カタログ製作では、企画の期間、タイミングが個々に異なる。そのため、やるべき作業が、企画によって前後してくる。Excelの表で管理しているが、修正・変更も多いために、簡単・確実に管理したい。

  • Who 誰が困っているか?

 自分を含むカタログチーム

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

 常時、出来ることならすぐにでも解決したい

  • Why なぜ解決されていないか?

 便利なツールがありそうだが、適当な進捗管理ソリューションを知らないため、実現できていない。
 また、仮にあったとして導入するのに多額の投資が必要だと思われているため。
 しかも、手作業の管理で何とかなっているため、言い出す人がいない。

  • How どうやって解決するか?

 製作の節目にあたるポイントごとの日程を入力することで、グラフィカルなスケジュール管理ができ、チームで共有できるようなツールがあれば、よいと思う。適時、進捗状況を書き込めて、そこから進捗に合わせて、警告メールが自動で配信されるような仕組みにしたい。

 MS Teamsや、Outlookでも管理できそうな気がするが、デジタルに詳しい人がいないので、昔ながらの手作業でまかり通っている。「これ使えばいいよ」というお返事が届き、一夜にして解決する可能性もあると期待している。

5.校正作業のうち、原稿との照合は自動化したい

  • What 何が課題か?

 チラシや、カタログの校正作業が大変。原稿とチラシ・カタログの内容に齟齬がないか、自動でチェックしてくれる仕組みがあれば、デザインや構成に時間をかけられ、よりクオリティをあげられると思う。

  • Who 誰が困っているか?

 カタログチーム・チラシチーム

  • When&Where いつ・どこで起こるか?

 製作が進行し、校正用のデータが上がってきたとき

  • Why なぜ解決されていないか?

 正直、省力化を試みたことがない。チェックするのが当たり前という世界。
 印刷会社でも校正作業を行っているので、細かい所は任せてしまっている部分が大きい。
 印刷会社では、最終納品前に何人かで読み合わせの作業を行うらしく、信頼性は高いが、それでも見落とすことはある。

  • How どうやって解決するか?

 原稿と、チラシ・カタログの内容を自動で認識し、照合するような仕組みがあれば、省力化できそう。チラシ・カタログの内容をOCRで読みだし、原稿と比較することは出来そうだ。しかし、2次元的にレイアウトされたチラシとリストで1次元的な原稿を、うまく自動で比較させるのは難しいかもしれない。また、原稿のすべての情報が、チラシに表現されているわけではないので、記載漏れなのか、不要な情報なのかを判断させることは難しいだろう。

 実際のチラシ事故は、バイヤーの作った原稿自体の間違いであることが多い。
 チラシなどのデザインや判りやすさをAIで判定させるというような試みがあることを教えて貰った。仕組みを想像することも難しいが、内容面に最新デジタルの恩恵が加えられるかもしれない。API化されるのを期待する。

まとめ

 簡単なものは、今の知識でも時間をかければ、解決できそうなものもありますが、これから勉強するであろうことも含めても、サクッと解決するのは、難しいと思います。
 列挙した課題が一つでも解決できれば、うれしいですが、さらに自分の手におえそうな課題に絞って深堀りが必要かもしれません。

 

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