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虎狼の血 柚月裕子

YouTuberとしても有名な格闘家の朝倉未来氏がどうしてここまで持ち上げられたのか?
そのひとつの要因として不良やヤクザ、喧嘩をする習慣がまるでなくなってしまった。所謂、牙のある男がいなくなり不良などが物珍しくなったということが考えられる。
まるで絶滅危惧種を物珍しそうに見物している様でとても面白い。
そして今回はその朝倉未来氏がまともに見えるような、我々から見たらぶっ飛んだ人達が出てくる小説を紹介しよう。

昭和末期、広島で極道の抗争が勃発しており、この極道の抗争を止めさせ暴力団を一掃すべく広島県警が本格的に力を入れようとしていた。
主人公の新人キャリア警部吉岡はマル暴(捜査4課)に配属され、叩き上げの刑事大上とタッグを組む。

叩き上げの大上はヤクザを潰すためにはあらゆる手段を使った。例を挙げるなら恫喝、暴行など当たり前、時には家を放火したりなどぶっ飛んだ世界観が観ている我々を押しつぶす。

そんな大上にキャリア刑事吉岡は苛立ちを見せ、県警の本部に報告しようとするのだが、彼はだんだん警察組織の実態を目にする。

この作品を手がけたのは女性だと言うことも驚きだ。こんな暴力90%のエンタメ作品を手がけたのは衝撃でしかない。

ギラギラしたい方や、血気溢れる男達が好きなら是非読んで欲しい。