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【プロ野球】交流戦開幕〜現在まで『22勝13敗』の楽天・・・相手投手をジワジワ締め殺すような恐怖の上位打線完成

1.はじめに

 楽天は15日の日本ハム戦に勝利し、単独で3位に順位を上げた。首位ソフトバンクとは依然11ゲーム差があり、簡単には追い付くゲーム差ではないが、交流戦が始まる直前の成績は18勝26敗で8つ負け越ししており、本日(7月15日現在)の成績は40勝39敗と1つ勝ち越す事に成功した。交流戦開幕までの「勝率.409」と、交流戦開幕後の「勝率.629」とでは、チーム力が全く異なる。
 一体、何の要因があってチームの状態を急に上げられたのか?シーズン開幕後、大きく負け越ししてから、これだけ成績が急に良化する事は、転落する事はあっても上げる事は難しく、なかなか見られる事ではない。当然、良化した要因は複数あると思われるが、私が楽天の戦いを見てきて最もその要因に相応しいと思われる事があるので、簡単に記してみたい。

2.主なチーム成績を交流戦開幕前と後で比較

 チームの勝敗に大きく関わる成績を、交流戦開幕前後に分けて数字をまとめた。交流戦開幕前はシーズン開幕(3月29日)〜5月26日、交流戦開幕後は5月28日〜7月15日までの試合。

2.(A)攻撃面

 交流戦開幕前より得点力が高くなっているのが目立つ。チーム打率は、6月と7月(〜15日)の月間打率でそれぞれリーグ2位の高い数字を残している。特に本塁打は交流戦開幕前のほぼ2倍放っており、打撃成績は多くのカテゴリーで向上している。

2.(B)守備面

 失点数も交流戦開幕前と比べると大幅に少なくなっている。投手では被安打数に加え、奪三振や与四球の数字も良化しており、失点を減らす大きな要因であるのは明らかだ。攻撃面同様に、多くの面で成績が良くなっている。

2.(C)総合面

 交流戦開幕後は接戦を落とす試合が大幅に少なくなり、僅差の試合に強くなっている。また、交流戦開幕前は3試合に2試合は先制を許していたが、交流戦開幕後は先取点を奪う試合が増え、試合を優位に進め勝利につなげる、「先行逃げ切り」の試合運びが目立つ。

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