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バリアフリーって②

どうもKです。

前回、JRでの車いす乗車拒否に関して、
もんもんとする気持ちから思いを書いてみましたが、
昨日、こういう事の積み重ねが必要なのではと思う事があり、
考えさせられたので書いておこうと思います。

うちの娘は4月から特別支援学校に通い始めました。
学校のバスで通学。
片道1時間以上かけ、毎日通う事になります。

入学式の日、バス担当の先生から、
「乗り降りする場所が決まらず難航しております・・・。」
そう伝えられました。

娘は重度心身障害児の車いすユーザー。
バスに乗せるにはどうしても5分~10分ほどの停車が必要で、
家のまわりにバスが駐停車できる場所が必要です。

ですがうちの前の道路は細い片側一車線の道路。
バスが停まるようなスペースはありません。
車の往来も多く、朝はいつも渋滞しているような場所。
通学バス何て止まったらクラクションならされるのは目に見えています。

かと言って家から離れた場所に設定されては送り迎えが出来ない。

「近くのコンビニに大きな駐車場があるのでそこか、
あとは臨港バスさんのUターン用の駐車場があるのでそこに交渉してみます。」
バス担当の先生に言われました。

入学式の段階ではまだ決まっていなかったんです。

その2日後、
どちらも断られてしまったと・・・

これではバス通学が出来ません。
毎日1時間以上の送り迎えをするのか?

家から歩いて30分近く離れたところを提案されましたが、
そこまで重さ50キロ近い車いすを押していかなければなりません。
坂道も多く、歩道もない場所。
雨の日も風の日も毎日・・・。
それは現実的に厳しい。
大変困ってしまいました。

ただ、私は一つ疑問に思ったのです。

なぜ断られたのか?

バスのUターンスペースは優にバス3台は停められる。
ましてマックスで停まってる事は見た事ありません。
5分、10分停まっても影響が出るとは考えにくい。

臨港バスの私有地だから使わせたくないのか?
めんどくさいから?
危ないから?

私は常日頃から、
娘の事に関してはきちんとした理由を求めてきました。
娘の生活は理解されにくく、
時として間違った思い込みで話されてしまう事も多くあります。
障害にもいろいろあるし、
いろんな人がいる。
きちんと話さないと理解されないと思っているんです。

そして、双方の事情を理解しないと、
いい結果は生まれないと思っているからです。

事情を知りたい。
「私有地だから使わせられない。」
それだってきちんとした理由です。
理由が分かれば違った相談の仕方や、
初めから候補にあげないなど次につながるから。

早速、臨港バスにメールを送りました。

けしてクレームや要望としてではなく、
あくまでただ理由を知りたいと・・・。
そして、バスのプロとして意見を聞きたいと・・・。

今までもこんな事はたくさんあり、
無視される事も多くあったので今回もダメもとで連絡しました。

すると数日後、
下記のようなメールが送られてきました。

「日頃、臨港バスをご利用いただきまして、ありがとうございます。
お問い合わせ頂きました、〇〇折り返し場のご利用につきましては、
〇〇営業所と特別支援学校様と打ち合わせを致しますので、
詳細がお決まりしだいご利用できる方向で調整いたします。
今後も臨港バスでお気づきの点があればご連絡頂きますように
お願い申し上げます。」

なんと!!

利用できるよう調整しますとの事!!

学校からも、
「利用できそうです!!」
と興奮気味に連絡が・・・。

理由は分かりませんでしたが、
どうやら私のメールから、
何をしたいのかを再度きちんと確認してくれて、
道路の状況を路線の運転手さんに確認してくれた事で、
使わせた方が良いのではないかという事になったそうです。

狭い道で停まられていればかえってバスの邪魔ではないか?
そう判断したようです。

柔軟に対応してくれた臨港バスに感謝しかありません。

小さな事ですがうちにとってはとてもとても大きなこと、
凄くありがたい事です。
状況を聞いて動いてくれたこともそうですし、
何より歩み寄ってくれた事がうれしい。

正直、メールでめんどくさいと思われたのかもしれません。
でもこちらが強く出れば余計めんどくさいから、
かえってトラブルになると嫌がられたと思います。
一緒に考えてはもらえなかったと思います。
具体的に説明、相談したことで、
お互いに良い形を検討してくれたのです。

近年、バリアフリーという言葉が世の中に大変広がっていると思います。
ただ、言葉だけがどんどん大きくなっているような気も・・・。
何となく、障害者が生活しやすいようにバリアをなくす、
そこだけが重要視されているような・・・

でも、本当は、
お互いの思い、事情を擦り併せ、
理解しあう事で歩み寄り、
共に生活しやすい環境を模索する、作っていく。
そこが重要なのではないでしょうか?

お互いにとってメリットになりえる事を検討する。
お互いの偏見や思い込みこそがバリアで、
これは双方に存在している事。
それを話し合い擦り併せる事で、
お互いに存在するバリアを無くしていく。
それこそがバリアフリーだと思うのです。

臨港バスにとっては、
私たち個人のお願いなんて聞かなくても良いし、
聞くべきではないのかもしれません。
それでも、地域の為にと動いてくれた事が本当にうれしく、
聞いてくれる臨港バスは本当にいい会社、
優しい会社なんだと思います。

こういった話し合いが持てる環境を、
当事者側も作れるよう努力する必要があるのではないか。
そして、こういった建設的な話し合いの積み重ねが、
バリアフリーを作っていくのではないか。

私はそう思うのです。

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私はこんな事もしてます☆良かったらご覧ください。

「障害児のおとうさんの勝手に福祉」
https://ameblo.jp/kkkkk0630/entry-12668294143.html

【重度心身障害児 医療ケア児】〜娘の奇跡〜
https://youtu.be/lkx8rFfaEoc

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