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タイトル獲得へ、2022年マリノスが始動

新体制発表がおこなわれ、2022年の横浜F・マリノスが始動します。注目のスカッドは写真の通り。全29選手でこれは昨年と同じ。ただ、今シーズンはACLやワールドカップに伴う超過密日程が予想され、やや人数が少ないかなという印象です。2023年の入団が内定している関東学院大学の村上悠緋選手やユースの内野航太郎、細川楓選手らは第2種登録されるでしょう。加えて、もう一枚くらい即戦力の加入があってもおかしくないかなという予想です。

それでは戦力を見ていきましょう。GKは昨年も大活躍だった高丘陽平選手が守護神候補の筆頭。そして栃木SCから戻ってきたオビ・パウエル・オビンナ選手がレギュラー獲りに挑みます。この2人はどちらもJ1レギュラーの力があり、非常にハイレベルなポジション争いになりそうです。加えてベテランの中林洋次選手、若手の田川知樹選手と、バランス的にも申し分ない布陣です。

続いてDF。CBはチアゴ・マルチンス選手と畠中槙之輔のJ屈指のコンビですが、畠中選手がケガからの回復途上であり、序盤はボランチ兼任の岩田智輝選手が代役の一番手となるでしょう。ベテランの實藤友紀選手、期待の左利きCB・角田涼太朗選手が控えており、個人的に彼らをチアゴ選手と組ませたいと思っています。中盤は全体的に小柄な選手が多いこともあり、岩田選手はボランチで起用したほうが効果的と考えます。

右SBは小池龍太選手、松原健選手とJトップクラスのレギュラー争いです。一方の左SBは今シーズンのカギの一つとなりそうです。ティーラトン選手と和田拓也選手が抜け、鹿島から永戸勝也選手、セレッソから小池裕太選手が加入。池田航選手もレンタルから戻ってきました。また、角田選手もこのポジションでの起用が可能で、誰がレギュラーを取るかはわかりません。新加入の永戸選手、裕太選手はともに精度の高い左足を持ち、チーム戦術にフィットすれば相手の脅威となりそうです。

ボランチは扇原貴宏選手が抜けたものの、パリ世代期待の星・藤田譲瑠チマ選手が加入。これは会心の補強です。譲瑠選手は小柄ですが、これまでのマリノスのボランチに足りなかったボール奪取力に長けています。加えてボールを持ち運んだり、前線へのパスも出せるので、大きな戦力となるでしょう。ただし、レギュラー獲得は容易ではありません。前述の岩田選手、日本代表にも選出された渡辺皓太選手、そしてキャプテンの喜田拓也選手と、レギュラー争いは熾烈です。誰が出場してもハイレベルになるのは間違いなく、あとはベストな組み合わせ、最適解を探っていくことも大事になります。

トップ下には10番・マルコス・ジュニオール選手が君臨。ここに町田ゼルビアで大活躍して戻ってきた吉尾海夏選手が挑みます。トータル3年間の武者修行を経てかなり逞しくなった印象の吉尾選手には期待しかありません。背番号14は奥大介選手、狩野健太選手、そして天野純選手ら攻撃のキーマンが担ってきた番号であり、チームからの期待の大きさもうかがえます。マルコス選手とは持ち味が違うので、対戦相手によっての使い分けも可能で、チームの貴重な武器となるはずです。

そして、毎年得点源を引き抜かれる運命にあるFWです。今年は前年の得点王・前田大然選手がスコットランドのセルティックに移籍。前田選手は得点のみならず、スプリントを生かした守備でも貢献していたので、これは大きな痛手です。しかし、昨年はトップスコアラーのエリキ選手、ジュニオール・サントス選手と2人の得点源を失ってのスタートでした。マリノスの場合は個の力で得点をとるのではなく、チームのアタッキングフットボールによって得点を奪うので、メンバーが多少変わっても得点力が劇的に落ちることは考えにくいのです。

しかもトップは昨年、途中からの加入で10得点のレオ・セアラ選手がいて、ベガルタ仙台のエース・西村拓真選手が加入。2人で25〜30得点くらいは期待したいところです。RWGはエウベル選手、2019年の得点王・仲川輝人選手、チームのアシスト王・水沼宏太選手とJ1屈指の布陣です。アタッキングフットボールは簡単には揺るがないでしょう。

 一方、LWGはやや手薄な印象です。仲川選手、エウベル選手ともに左もできるとはいえ、本職は宮市亮選手一人で、樺山諒之介選手が真ん中と兼任でこのポジションを狙うことになります。このLWGは補強ポイントであると同時に、スピードのあるンダウ・ターラ選手を試してみるのも面白いのではないか考えます(フルにプレーを見たことがないので想像ですが)。

左はサイドバックも新加入選手になり、未知数な部分が多く不安もあります。ただ、ここが昨年以上のエネルギーを生み出せれば、進化したアタッキングフットボールが生まれます。キーマンは宮市選手でしょう。Jの水に慣れ、マリノスの戦術にも慣れた2年目で、そのポテンシャルを爆発させてほしいです。宮市選手がサイドをえぐって、レオ選手や西村選手、あるいは仲川選手がフィニッシュする。そんな得点シーンを繰り返し見たい。

チーム30周年の節目の年であり、今年は何としてもタイトルを獲得したいですね。コロナは未だおさまらず、20年シーズン並みの過密スケジュールも予定され、選手は本当に大変だと思いますが、最高のシーズンを期待しております。

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