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恋愛体質のひとは、広報に向いているかもしれない。その5つの共通項。

広報PRの育成や組織づくりをお手伝いしているときに、よく広報の仕事を恋愛にたとえて話していることに最近気づいた。私は、広報に必要な特性は、恋愛体質の人が持つ特性とちょっと似ていると思っている。
「広報に必要な特性」と「恋愛体質の特徴」との共通項は5つだ(2024年3月現在の私の仮説)。

とにかく、恋に落ちやすい

恋愛体質の代名詞みたいなコピーになったが、これこそ、広報に必須の素養ではないかと思っている。なぜなら社内にあるさまざまな情報だったり、リリース予定の新プロダクトだったり、社内の面白い人だったり、いろいろな情報に出会って、「わ!それ素敵ですね!」とまずPRする前に自分が惚れ込む必要があるからだ。素敵だな、いいな、と思えて初めて仕事ができる。

そうでなくてもPRの仕事ができる人こそ、本当にプロ広報なのかもしれないけど、、、私には難しい。自分自身が「素敵だ!」と思っている方がきっと楽しく仕事ができるはずだし、そう思わずにPRすることは、プロダクトならそのつくり手、会社ならオーナー、そして伝えるすべてのステークホルダーにに失礼だと思うからだ。

話を戻して、恋愛ならば、恋に落ちたら、次はどうするだろうか?絶対に友だちに「とっても素敵な人に出会ったの!!!!コレコレこういう人でね」と語りまくった経験、恋愛体質の皆さんはないだろうか(友だちはきっと「またか」「今度はいつまで続くんだろう?」と思いながら耳を傾けていることだろうけど)。その心は、友だちにも共感してもらいたい。に尽きる。これは広報がステークホルダーにその魅力を語り、共感してもらいたい、自分と同じくファンになってもらいたい状況とも実は似ていると思っている。

長所、いいところを見つけるのが得意

恋に落ちやすい、ということは、どんな情報や人であっても「ここ素敵じゃない?かっこいい!」と自分が好きなポイントを見つけられるということでもあり、また極論すると、それ以外のポイントに対して自ら目を瞑り(無意識に)、見つけた素晴らしい要素だけをとことん持ち上げる情報をうまく集め、自分の都合のように紡ぎあげられる能力とも言える。この「長所を見つける」「いいところをひとつのストーリーに紡ぎあげてしまえる」スキルも広報には必須だ。

もちろん、広報の場合は、恋愛のように長所しか見ず、全体を客観的に見ていない状況で判断したり、PRを担当してはいけない。冷静にそれ以外の部分にも目を向けて初めて語れるわけで、そこは個人の恋愛とは違うと添えておきます(個人の恋愛も、見たくないことに目を瞑ってると・・・あまり良くないけど)。

熱しやすいが、冷めやすい

別れて、翌月には好きな人がいるなんて人はそんなに多くはないだろうが、恋愛体質の人は、わりとこうなんじゃないだろうか。そして、これもわりと広報にとって大事なスキルだと思う。とりわけひとり広報だと、日々たくさんのリリースや情報に追われる。1個終わったら、さあ次!と。昨日まであの人(あのプロダクト)の話ばかりしてたのに、今日は他のプロダクトの話ばかりしている、なんてことは日常茶飯事だ。1時間前には「そのプロダクト、とってもいいと思います!ここが強みですね」と言いながら、次の会議では「〇〇はここが推せますね!これはかっこいい!」と全く悪気がなく、褒め称えていることもなくはない。もちろん、頭の片隅には常に置き続けているのだけど。マルチタスクをこなし続ける素養のひとつはこの「熱しやすく、冷めやすい」だ。

八方美人

前段で、頭の片隅に置き続けている、と書いたが、冷めやすいんだけど、ちゃんとフォローもしてるというのも恋愛体質の人の特徴のように思う。基本誰でも、自分の恋愛対象になってしまうのが恋愛体質の人なので、抜かりなく、みなに気を配り続けておく必要があるからだ。とは言っても、本当に恋愛体質の人はこれを意識的にやっているというか本能でやっていることも多い気がする。これは広報に置き換えるなら、社内にも社外にも、どんなプロダクトにも人にも。すべてが自分の恋愛対象(広報対象)になり得るのだから気を配っていて間違いはない。そして、広報が日常的にやっているであろう、キープインタッチ。恋愛体質の人であれば、おそらく苦なくできるものです。

好奇心が旺盛

恋愛体質の人の特徴のひとつに、好奇心が旺盛というのはある。好きになった人が好きなことや、興味あることに、乗っかり情報収集したり、楽しめる好奇心が必要だからだ。知識の浅い深いはさておき、ちゃんと話を合わせられる必要がある。一緒に趣味を楽しめる程度の知識習得のスピードはとにかくはやく、それを恋愛するたびに蓄積していく。

広報が出会う情報は、必ずしも自分の得意分野ばかりなわけではない。それでも取り組む必要があることも多い。そのため対象となる知識や情報を的確に集め、その情報を統合して、自分の中で整理し、説明できるようになり、そしてPRへと繋げていく必要がある。「好奇心が旺盛」に加えて、一緒に話せる、説明できる「情報収集・統合力」、広報の仕事とこのあたりも共通するところがあるかもしれない。


こんなところだろうか。

最後に。なぜこのトピックを思いついたかと言うと・・・私自身が、今振り返ると20代はわりと恋愛体質だった気がするからだ(苦笑)。そんなちょっと痛い思い出でもある若い頃の恋愛体質も、広報という職業に従事した際にバッチリとはまり、そのおかげでここまで続いたと思いたい。というわけで、まあ結果よかったか、と20年経って思っています。


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