見出し画像

ミミズコンポストのススメ【ミミズコンポストのいいところ/微妙なところ】

我が家@ポートランドでミミズコンポストを開始したのは2021年10月下旬。約半年ちょっとが経ち、はじめての堆肥収穫を先日おこなった。黒々とした堆肥。野菜のクズなどがミミズの食糧となり、栄養価の高い土に代わり、そして畑(バックヤードの家庭菜園)に戻った。

半年をかけてミミズコンポストがやっと一巡したので、これから始めたい人やちょっと興味ある人への勧誘も兼ねて(笑)、ミミズコンポストの体験談からよくある失敗や困ったこと、悩んだことをまとめていこうと思う(いちおうオレゴン州ポートランドの気候下での体験談なので、日本ですべて同じようにいくかはわからないことはご容赦ください)。

今回はミミズコンポストのメリット/デメリットがメインのお話。

結論を先に言うと、ミミズコンポストは
・面倒くさがりの3日坊主
・都市型マンション暮らし(狭小住宅暮らし)
・忙しい子育て家族
こんな人にぜひチャレンジしてもらいたいと思う。真ん中は今は違うけど、それ以外の特徴は私のことでもある。
一見いちばんコンポストに不向きそうな皆さまにこそ、向いているタイプのコンポストがミミズコンポストだという結論に、この半年やって至った。

意外と知られていない、ミミズコンポストの良いところ

ミミズコンポストを布教している私としてはまず良いところを紹介したい。

毎日メンテする必要がない!楽!


好気性のコンポストの場合(段ボールコンポストとかはこれ)、毎日かき混ぜる必要がある。嫌気性であれば(ボカシとかはこれ)、かき混ぜる必要はないが、密閉度が低いと失敗したり、途中に液を抜く必要がある。が、ミミズコンポストはミミズがかき混ぜてくれるため、1週間に1度ぐらいFood(ミミズ用の生ゴミ、食糧を以下Foodと呼ぶ)を投入しておけば、それ以外は放置。投入タイミングで土の湿度を見て、水を足したり、溜まった液肥(ミミズのおしっこ)を抜いてあげるだけ。

ちなみにミミズコンポストをやりながら、私は1ヶ月間日本に一時帰国をした。冬だったので多めにFoodを置いていけばOKだった(不安症の私は3週間目にともだちに頼んでちょっとだけFoodを追加してもらった)。旅好きにはおすすめのコンポストだ。

ほぼ無臭


ゆるやかに蓋をしているので生ゴミを投入して混ぜておいても、ほぼ無臭。ミミズがかなり早く分解し始めてくれるので、室内置きでもそんなに気にならないほど。ちょっと臭う気がしたら、それはFoodを入れすぎなだけなのでちょっと止めれば安定するようだ。

家族で楽しめる(虫が平気なら)

小さいころ、木の根っこ近くのミミズを掘ったという人も少なくないはずだ。とにかく子どもはミミズが好きである。
カタツムリや何か昆虫を飼っているのと近いようで、バナナの皮が出た日は「ミミズにごはんあげといて」というと、子ども自らコンポストに投入しておいてくれる。
コンポスト内部にその他謎の生き物が発生するのだが(うちはカタツムリとダニ類が最初に出てきた)「新しい住人が来たー!」と子どもと一緒に観察できる。最後の堆肥の収穫も、色がすっかり変わったことを確認したら、ミミズを避けながら、一緒にできる。
子どもも、暮らしの中でのひとつの循環形成を一緒に体験できる。それがミミズコンポストだ。

意外と誰ででもきそうでしょ?

いいところしか書かないのは、公平ではないので、ここはちょっとイケテナイな、というところも書いておく。

ミミズコンポストの微妙(かもしれない)ところ

謎の虫が発生して小宇宙ができる

これは書くまでもないと思うけど。でも明記しなきゃいけないことだろう。
やはり土と微生物は相性がいいのだということを実感する。私が読んでいる米国のミミズコンポストマニュアルにはたいてい、後半部分に「虫図解」がついている。つまり、何かしら現れるのが当たり前なのだ。

コバエがいちばん気になるところだけど、万が一発生したら、コンポストごと外に置いてしばらく放置すればいいと友だちにアドバイスを受けて納得した。

(家の中でやると)周りに土がこぼれ床が汚れる。

Foodあげる時とか蓋をはずした時とかに、土がこぼれることは日常茶飯事・細かいことは気にしないのがいちばん。

分解できないもの、お気に召さないFoodもあるから生ゴミ全部は無理

柑橘類(酸の強いもの)は生態としてあまり受け付けないらしい。あと匂いがきついもの、肉魚は私はあげないようにしている。我が家のミミズはコーヒーは好きなようだけど、卵の殻はいまいちな様子だった。ただいまクルミの殻に挑戦しているけど、かなり砕いて入れないと無理そうだ。
匂いはしないと言っても、入れすぎたり、玉ねぎ、ネギなど匂いが強いものは匂いの発生の原因になりうる。食べ残し、油類は厳禁。

堆肥の使いどころがある程度は必要

そんなにたくさんできるわけではないのだが、1/3量を混ぜるとするなら、家の中に複数のグリーン、ベランダや庭に小さくてもプランター菜園を少しするぐらいの使いどころは必要だ。夏野菜を3種類、冬野菜を3種類、花を3種類、グリーンをいくつかぐらい育てていれば消費できるのではないかと思う。どれぐらいの大きさで始めるかにもよる。

ミミズコンポストのはじめ方


これは始めた時に、米国での話だけど、まとめたので割愛。

【おまけ】ミミズコンポスト、はじめるなら抑えておきたいこと


メリット・デメリットをまとめたので、やってみよう!と思う人がいたときのために、今思いつくだけ列記。

・場所は50cm*50cmぐらいあればできる。
・基材は、日本ならピートモス(米国ならココナッツの繊維)+石灰
・Foodはグリーンと呼ばれる野菜やフルーツとブラウンと呼ばれる紙や段ボール、枯葉を半々。
・ミミズコンポストは複数段でやるのが良さそう。段と段をミミズが行き来できること。食べる場所と堆肥化を進行する場所を分けることがポイント。
・最初はだいぶ乾燥しているけど進行すると自然としっとり
・堆肥ができるまで気候にもよるけど4-5ヶ月
・ミミズは買うか、友達からもらうか

次回は、失敗したこと。悩んだことを紹介しようかなと思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?