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都市に住むか、地方に住むか。私の推しは「地方に住むこと」!(はじめて明言した)。

最近になり、やっと答えが見つかって自信を持って薦められるようになったことがある。
都市に住むより、地方に住もうということだ。

いまさら!というツッコミもいただきそうだ。私は確かに「移住」という、それぞれ個人が家族が仕事だけにとらわれることなく好きな場所を選んで暮らせるライフスタイルを推してきた。サービスまでつくったぐらいに。

ただそれは地方であること、都市部であることには寄らず、どの地域でも好きな場所を見つけて住もうという想いからだった。自分だって移住をした。生活者視点で考えればきっとその方が幸せだから。そして必ずしも地方が好きな人だけではないと思っていたから。だから頑なに「都市」と「地方」という言葉を使わず「地域」と表現してきた。

数年前に「地方創生」にはあまり興味関心がない、と書いたように、「都市部から地方へ引っ越すこと」「田舎暮らしをすること」という都市から地方という一方向のベクトルを推奨していたかというと私のスタンスはそうではなかった。もちろん、過疎化、高齢化、地域のコミュニティの衰退、それに伴う一次産業の衰退、一方で年の過密などなんとなく、都市部から地方への流れをつくりたい風潮を認識理解はしていても、私の心は、それが社会にとって、国にとって、未来にとっていい!という強固な理由を見つけてはいないため、共感ではなかったのだ(関係人口には共感していた)。

が、今は思う。みんな、「都市」より「地方」に住もうと。

「地方」と括ってはしまったが「生産と繋がれる街」に住もうとも言い換えられる。

「都市」とりわけ東京という大都市に思うこと

東京はすごい。地方から大学進学のために東京に出てきた私にとって、東京は便利で効率的で何でも手に入って、人の目も気にせず、力をかりずとも(田舎は車がないと移動できないから)自分の力でどこへでも行けて、お金があれば何でも買える街だった。誰かと繋がらずとも、自己完結ですべてが整う街とも言える。それはミラクルな場所で、その魔力はとても強いものだった。

でも、だからこそ、誰かと繋がっている感覚や、自分を支えてくれる消費しているものたちの出処を見失うのも東京のような大都市だと思う。

なぜ私が今さら「地方に住むこと」を推すのか

最初「田舎」「生産と繋がれる場所」で暮らすことの自然さ、豊かさに気づいたのは自身の移住で、より生産が近い街に来たことがきっかけとなった。

個人の暮らしが消費中心から、つくることにシフトしていく、そんな変化が起こったことをここでは書いた。

が、あくまでもそれは個人の暮らしの話だ。豊かな人生を送る可能性をこういう風に提示したとしても、私以外の誰かや、さらには多くの皆さまに私が「地方の暮らし」を推したいと思うまでには至っていなかった(ポートランドは地方なの?というツッコミはいただきそうだけど、ポートランドは都市部はあるけど、とてもコンパクトで周りは大自然なのです)。

断然「地方に住む」のがいいでしょ!と推すまでに至ったことには、米国で体験したCOVID-19の感染拡大、および先日のオレゴンの山火事の経験は大きく関与している。

COVID-19によって、これは誰しもが、自分の暮らしが決して分断された孤立したものではなく、他者や誰かと繋がっていることを知ったはずだ。誰かがつくり支えてくれている社会と暮らしがあっての、自分たちだと。

そしてオレゴンの山火事は、私たちの暮らしが、森林や自然によってつくられているものに支えられていると、教えてくれた。ただ私が体験を持ってしかわからないほどに、想像力に乏しいだけなのかもしれない。現金なだけかもしれない。

だけどこの体験を通して、農作物であっても製品であっても、そして自然も、つくられている地に近いところに住むということは、きっと人がもっと社会や環境を自分ごととして捉え、優しくなるきっかけとなるのではないかと考えた。持続可能な社会へも繋がることだと知った。見えないと鈍感になり、見えないと無知になる。それは仕方のないことだ。だったら見えやすい場所へと移動して、みんなで見て体験したら、少しずつ良い方へと向かうかもしれない。

つくるところが見えやすい場所、繋がりやすい場所。それは間違いなく都市部ではなく地方だ。

社会にとって、地域にとって、、はたまた、この地球や環境、社会課題にとって「地方に住む人」が増えることは意義があると今、思う。だから、私は「都市部に住むこと」よりも「地方に住むこと」を推していこうと決めた。


最後に勝手に宣伝しておこう。

ここまで読んでくれた皆さんで、地方に住むことに興味が湧いた方がいたら、私の古巣の「SMOUT」を覗いてみてください。きっかけと出会えると思いますよ。


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