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生まれ持っているクリエイティブなタネを見守り育てよう

子どもは様々なポテンシャルを持って生まれてきます。生まれながらこの世界をどのように発見していくか、成長の様々な段階で様々なことを試みていきます。親が忘れてしまったような、あるいは閉じてしまった感覚のタネを持って、世界に挑みます。

この成長の過程で何を試みているかを親が理解していることで、子どもの成長の大事な試みの機会を奪ってしまわないことができます。例えばものを投げたり、叩いたり、落としたりする時期もあります。そのことによって子どもは様々な感触や距離感を測っていたりします。それを大人の視点でものを壊すとかいたずらだとか思って止めてしまうと、子どもが身体で自ら学ぶ機会を奪うことになります。親も何故こんなことをするのだとイライラにつながるかもしれません。しかしそれは子どもが世界を把握していくことの大切な機会だと親が理解していれば、イライラすることもなく、次には何を叩いたり、投げたりさせたら良いかとイメージを広げれば、それは親のクリエイティブな試みにつながっていくのです。子どもは、生まれながらにクリエイティブです。親は、その子どものクリエイティブに寄り添い、見守り、サポートすることがもっとも大切です。そしてそのような過程の中で親も成長し、さらに多くの楽しみを得ることになっていきます。

大人が決め込んだ基準やオーダーにはめ込まない

これまで世界の把握の仕方は、所属する社会の基準に合わせられるようになることを目標に導かれて来ました。例えば、上下左右などを基準に空間把握をできるようになること、それを純粋に「成長」のように思っていましたが、コンピューターグラフィックで線の角度や形をより簡単に自由に扱えるようになった現在では、垂直・水平の間の様々な角度、また直線ではない様々な曲線を表せるようになり、今までの仕方という枠を超えた空間認識がわかりやすく理解できるようになりました。(このことによって、デザインや建築が大きく変化しています。)それは赤ちゃんが寝返りをうち、ハイハイしながら何かを掴むように体をくねらせて手を上げる時の身体の動きによる空間把握のようです。垂直・水平に押し込められることなく、その中間にある様々な様態のセンサーを赤ちゃんは持っているのです。これからの時代において大人が決め込んだ基準やオーダーに嵌め込むようにするだけではなく、この様々な可能性がある空間表現のタネを十分に心身で感じ、その芽を育てておくことが、AIがより進化し、バーチャルな領域とリアルな領域がますます混在していく時代に自らの存在を確かめ生きていく、自らの世界を立ち上げていく、つまり人間として行える領域のキーとなっていくのではないでしょうか。

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