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宇祖田都子。たにゆめ杯のこと

 今回は、わたし宇祖田都子がこの場をお借りして、『たにゆめ杯』のご報告と記録を残しておきたいと思います。

 noteでは、はじめまして。宇祖田都子です。
twitterでは主に短歌をつくって発表しています。『うたの日』の13時の部屋に、なるべく参加しようと周囲をきょろきょろする毎日です。
また、ショートショートガーデンという400文字のお話を投稿するサイトの新出既出のアカウントへ、時折ひっそりと『宇祖田都子の話』というタグでエッセーのようなお話を載せています。
 さて、自己紹介はこのくらいにして、『たにゆめ杯』のことを書きます。

『たにゆめ杯』では、他人が見た夢の話様の「いぶし銀賞」に選出していただき、ただただ吃驚するやら、申し訳ないやら、すこしパニックになった結果の無表情…… となって、こうしたレスポンスが遅れてしまったことを、謝りたいです。

『たにゆめ杯』の発表があったのは今年の7月下旬でした。

https://drive.google.com/file/d/1GTy4CuKtMVeaL6K_bSSfCF6gQFkjmaVG/view

わたしが送ったのは
脚が「ドリル」で手が「チョップ」
という短歌連作で。

いぶし銀賞

 他人が見た夢の話様にいただいた【評】が、とにかくもううれしくて、うれしくて。自分の潜在意識に「非常にエモい」フレーズが現われて来る何かが、この「ドリル」と「チョップ」は保持していたのかなと思います。

どうして「ドリル」と「チョップ」なのか?
 わたしは短歌はまったくの我流だし、作る際の「軸」のようなものもなくて、ただただ周囲をキョロキョロして、感じたことが短歌の形式になってる! というものを「短歌」として記してきたような気がしています。だから、作るたびに「わたしらしさ」なんてブレブレで、連作にしたらいろんな人の短歌を書き抜いた雑記帳みたいになってしまうと思いました。

 なので「タイトル」をつけて「連作」をやってみることで、短歌に統一性をもたせることができるのではないかと。
 十個の短歌をそろえるためには、思い入れのある明確な「タイトル=モチーフ」をよりどころとするしかなく。とにかく、玩具のようにもてあそべるオブジェはないかしらと思ったとき、「ドリル」と「チョップ」という、軽くて、わたしの中では少しバカっぽくて、だからとても愛している概念に頼ろうと思いました。
 他の候補としては「スパークとチェスト」とか、「ボイジャーとディスカバリー」などでした。「○○と○○」という形式のタイトルにしようというのは、最初から決めていたんです。この「と」が、ふたつのオブジェのいろんな関係性を許してくれる気がするからです。

個別の短歌の内容については、読んでいただいた方にお任せします。

 連作ということは順番を決めなければなりませんでした。最初はざっくりと、「ドリル」と「チョップ」を交互に並べよう、と思っていたのですが、最終的に一首と十首目は両方入り、あとは、ドリル、チョップ、ドリル、チョップ、チョップ、ドリル、ドリル、チョップ となりました。
 今となっては、なぜこのように一部順序を変えたのか明確には覚えていませんが、五首目にチョップが二回でてくる勢いで、次もチョップにして弾みをつけたかったのかもしれません。ドリルは陰で、チョップは陽という感じがしていました。

もっとよい並べ方があるのかもしれず、今後の連作の課題としたいです。

 他人が見た夢の話様の【評】でさらにうれしかったことは、最終十首目についてのものでした。この短歌だけは、ぜんぶ並べてみた後にできて、差し替えたものです。一首目で一体の身体の手脚となった両者が、「対」であることを明確にしなければならないという潜在意識の働きがあったのかもしれません。でも、これでfinにすることができるという感じがして、とてもうれしかった記憶があります。

 短歌については方法論も、目も、主体も、ブレブレのわたしが、今回、参加してみたいと思い、そして実際に十首をそろえることができ、それを評価していただけたこと。この一連のすべては、わたしのこれからの大きな糧になると思いますし、またそうしていかなければ、読んでいただいた方に申し訳ないとも感じています。

これからも、短歌を続けていきたいと思います。
関係各位の皆様、ありがとうございました。

追伸
生駒通子です。最近スランプで、ひたすら荻原井泉水さんの

星が出てくる砂にソーダ水の椅子

をつぶやいています。また、自由律文作れるといいなと思ってます。では。

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