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黒歴史の抹殺

Hawai'iから無事に帰ってきました。帰国前日となる8/16(金)にはラン10km、スイム2.1km(プール0.6km/海1.5km)、そして帰国日には朝8時からラン5km、そのままスイム(海)1.5km。最後の追い込みで、なんとかHawai'i滞在中のノルマ、スイム7.5km、ラン25kmを達成することができました。お陰でいい感じで真っ黒です(まあ、いつも真っ黒ではありますが)。

黒歴史

真っ黒というところから無理やり今回のタイトルに引っ張りますが、今日のお題は黒歴史、そしてその抹殺。黒歴史といってもそこまで剣呑なものではありません。たまりにたまったハードディスク(HDD)です。その本数実に27本。

PCの記憶装置には大きく主記憶装置と補助記憶装置があります。主記憶装置は、いわゆるメインメモリ。容量は限られ、電源を切れば中身は消えてしまいますが、アクセスが速いことが特徴です。これに対し、補助記憶装置は、アクセスは遅めですが、容量が大きく、電源を切っても中身は失われません。主記憶と補助記憶で役割分担をしているということです。補助記憶装置としては、昨今ではSSD(Solid State Drive、半導体を利用した記憶装置)が中心ですが、少し前まではHDD(Hard Disk Drive、磁気ディスクを利用した記憶装置)が中心でした。

電源を切っても中身が失われないというのは補助記憶装置のメリットなのですが、それはもう使わなくなっても中身は残ったままになるということでもあります。WindowsでもMacでも、ファイルをゴミ箱に入れて削除することができますが、実はこれによって該当するデータは消えていません。該当するデータを指し示すインデックスが削除され、論理的にはそのデータはなかったことになりますが、実は物理的にはそのデータは残ったままです(これを論理的消去と言います)。

その状態で、古いPCを捨ててしまうと、そのPCからHDDを抜き出して、削除したはずのデータを復元することが可能になります。ですので、古いPCを廃棄する際には、データの物理的消去をすることが必要です。誤解のないようにお話しすると、変に見られて困るデータ(笑)があるわけではないのですが、例えば銀行の記録ですとか、住所録等は、復元されたくないデータです。

物理的消去とは、元のデータの上に新しいデータを上書くことによって、元のデータを読めなくするという処理です。ただし、磁気を利用した磁気ディスクの特徴として、1回上書いただけでは、元のデータの痕跡がわずかに残っており、技術的には元のデータを復元することも可能と言われています。このため、万全を期すためには、一度全て”00”で上書き、次に全て”FF”で上書き、さらにランダムなデータで上書くなどのやり方(これは米国国防総省が定義したDoDと呼ばれるやり方)によって、痕跡を全て消すことが望ましいとされています。

ただ、この際の問題は、HDDに何度も何度もデータを書き込むため、とにかく時間がかかること。HDD一本を物理的消去するために、数時間から一晩かかります。つまり、面倒臭い。結果的に、いつかは物理的消去をしなければと、HDDが溜まっていくことになります。

溜まりに溜まった27本

その結果溜まりに溜まったHDDが実に27本。正確な記憶はありませんが、過去20年以上にわたって溜めまくった結果です。おそらく最も古いHDDの容量は640MB(今どきのTBでもなく、その前のGBでもなく、その前のMB)、また昨今は滅多に見ない1.8インチHDD(初代iPodに使われていたのもこのサイズ)もありました。

破壊

上でお話ししたようにHDDは物理的消去が必要なのですが、とにかく時間がかかる。実は、物理的消去にかわるもう一つの解決法があります。それは物理的破壊。

HDDの中には、磁気ディスク(プラッターと呼びます)が複数枚がありますが、HDDもろともプラッターに穴を開けてしまうことによって、物理的に読めない状態にする、それが物理的破壊です。これであれば、比較的短時間で終わります。

正確に言えば、プラッターに穴を開けても、本当のプロの手にかかると、穴が空いていない部分のデータは読み取れると言われますが、そもそも私のHDDには、そこまでして守るべき機密情報は記録されていません(そこまでいくとスパイ映画の世界ですね)。

家でドリルで穴を開けることも可能なのですが、相手は金属とガラス(プラッターにはガラスでできているものがあります)。結構手強い。一方で、HDDの破壊装置というものがあり、それがあるお店にお願いすれば、安全に、なおかつあっというまに破壊してくれます。

いざ秋葉原

ということで、長年(20年以上、笑)、HDDの破壊をお願いしようと思っていたのですが、ずっと手付かずのままでHDDは溜まる一方でした。

さすがに場所を取るようになり、何とかしようと重い腰を上げたのが、一ヶ月ほど前。向かったのは、懐かしい秋葉原です。昔ながらの秋葉原の面影を色濃く残す東京ラジオデパートの地下1階にそのお店はありました。その名前も「秋葉原最終処分場。

こんな感じで穴が開いていきます。

開店と同時に持ち込むこと27本。このお店では見ている目の前でHDDを破壊してくれます。ものの10分ほどで27本全てに大きな穴があいて、処分は終了。お代は一本100円で、合計2,700円。これにて黒歴史の抹殺(笑)が完了。終わってしまえば、あっという間。もっと早くやれば良かったという感じです。

今後はこんなに溜め込まないようにしようと思いますが、そもそも最近では補助記憶装置としてはSSDが中心。SSDの場合には、物理的消去もそれほど時間はかかりません。最近では、SSDに暗号化して記録していることも多く、この場合、暗号化に対する復号化(暗号化されたものを元に戻す処理)のための「鍵」を消去してしまえば、記録されたデータを元に戻す術がなくなるので、物理的消去のかわりになるとされています。これだと、本当に一瞬です。


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