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自宅で良い音で録音するには

初めてのRecは幼少期でカセットテープででした。その次はSonyの録音機能付きMDプレーヤーででした。その次はBossのMTRでした。そして次はインターフェースに付いてきた無料のDAWでした。そしてCubaseになり、Pro toolsになり、練習用のバンドスタジオでセルフとなり、avex系列のレコーディングスタジオになり、Being系列のレコスタとなり、都内の商業用レコスタとなり。
今思えばたくさんのやり方で録音をしてきました。3歳の頃から録音ライフでした。
そんな僕だからこそレコスタにいる凄耳エンジニアとはまた違った視点、かなり多面的に捉えた視点で良い音とは、というのを書こうと思います。
その中でも宅録というのに焦点を当ててみようと思います。

最初に言ってしまうと良い音でとるのに意識すべきは
・マイク
・マイクプリアンプ

です。そこさえうまく行ってれば僕としてはどんな媒体でも僕の好きなサウンド(自分の思う良い音)でとれます。
その次に、ケーブル、コンプレッサー、ポップガード、EQ、部屋鳴りなどが出てきます。

Microphone - マイク

まず、よく言われるのが 「高いマイクを買ったら音がよくなる?」 という話 半分あってるけど半分違うとも言える。まず、自分にとって「良い音」とは何かを定義すると良いと思う。
解像度がめちゃめちゃ高くて良いスピーカーでそこそこ大音量で聞いた時にまるで生演奏を聞いてるかの様にしたいのならやはり多少値段のするマイクが必要だと思います。僕はレコスタで27万円のマイクをメインで使ってました Neumann U87i というやつです。
確かに音は良い。良いけど、27万円分も体感できているか??このマイクのポテンシャルを使いきれてるか??と考えると、正直、他のマイクでも変わらんと思ってました。
でも現場ではネーミングに価値を見いだす顧客が多いので仕方ないかもしれません。
そしてこれも仕事でですが、Audio-Technica のAT2020を指定で使って録音してくれ!というクライアント様がいました。実はこれ僕が初めて買ったコンデンサマイクと同じです。しかし今の肥えている僕の耳には んー??(良いのかこれで?というんー)サウンドでした。
つまり、1万円前後のマイクだとちょっと音は気になってしまうけど、27万円もの高価なマイクを使っても個人では良さを使いきれないと思いました。

僕は現在は宅録のメインマイクにAston microphone社のOriginを使用しています。ロンドン市内で200ポンドくらいでした。わざわざこのために日本からきたんだ!と話を盛ってまけてもらいました。店員さんありがとう。ごめんなさい。ケーブルまでタダでつけてくれてありがとう。笑

日本円で3万円くらいですかね。正直、宅録では十分な音質でした。むしろかなり良い方だと思います。その前にメインにしてたNeumann TLM49を使わなくなりました。18万円のマイクです。
このことからマイクは3万〜5万円くらいので良いのではないかと思っています。C214なんかも好きで使ってます。これも3万円くらいですよね。Audio-TechnicaだったらAT4040が3万円くらいですよね。これで十分だと思っています。
良い設備がないのであれば3万円で録音しても27万円で録音しても大差がない。(マイクの個性は違いますけどね)録音後スマホかPCのスピーカーから出せば同じ様な音で聴こえます。
27万円のマイクで録音しても聞く人が一般人ならスマホのスピーカーとかイヤホンで聴きます。
だったら家では3万円のを使い、高音質が必要な案件が入った時レコスタで録れば良いと思いました。
高いマイクに意味がないという訳ではなく、単純に宅録では必要ないので余った予算で他の必要な物を買ったほうが良いということですね。

Mic-Preamp - マイクプリアンプ

マイクプリアンプは過去にデジタルのを何個かもってて値段はどれも3万円〜8万円くらいのを使っていました。しかし。。。

8万円のを使っても、音がそこまでよくならない。。。これは泣きました。
そこで自宅にはちょっと高い様な気はしましたが20万円のUniversal Audioのアナログ回路のプリアンプを買いました。するとどうでしょう
音が、、、、
良い、、、、、、
どんなマイクを通してもめちゃめちゃ良くなる、、、
このことから僕はプリアンプをケチってはいけないと言うことを覚えました。アナログ回路のアンプのすごさを知ってしまった夏の日でした。感動でした。その日の夜当時の僕のプライベートスタジオにGが出ましたが、エネルギッシュに討伐できました。
合従軍戦で汗明を倒す蒙武のごとく勇敢でした。


そしてプリアンプエミュレート系のプラグインはどうなのか?という点ですが。正直、僕の個人の見解ですが、たいして変わらない、と判断します。
おそらく、良いマイクと良いプリアンプを使ってることが前提で、そこに歴代の有名プリアンプの色を足す、という感じがします。
つまり、良い機材がない場合はあまり変わらなくて実感が薄い。となると思います。
apollo twinでマイクプリアンプのプラグインを通して録音もしてみたけど、確かに音は悪くないんだけど、アナログ回路のプリアンプを使った時みたいな感動はなかったですね。


長くなってしまったので続きは次回書こうと思います。

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