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音楽製作DAW mixing東京事変-長く短い祭りカバーテクニックメモ(音源あり)

今日は、カバーで行った東京事変さんの「長く短い祭り」のミキシングで使用したテクニックのメモ書きを書きます。

ミキシングのテクニックはたくさんあるのでかいつまんで書いて行きます。

今回はトラックメイクに木村聖さんというキーボーディストさんに手伝っていただき、その後全てwavデータ化したものを僕がアレンジ、ミキシング加工しております。

BPMは90。 本家は120くらいかな?(実はあんまり聴いたことがない。)
本家のアレンジは考えられるポップスのアレンジを全て盛り込んでるであろう完璧なアレンジでしたので、正直すごく悩みました。そこで、カバーverを別の目的として聴くようにリアレンジできないか考えました。そしてまずはBPMを大幅に下げChill Arrangeにしようということに。
スローでメローな歌で歌ってもらい、サイドチェインコンプをかけ音量にうねりを加えたところで木村さんに投げました。

Vocalトラックだけ投げました。笑(木村さんごめんなさい。)

何か伝えると”化学反応”が起きにくいので、アレンジの趣旨は何も伝えず自由にやってもらうことが多いです。化学反応とは複数人が各々のセンスを用いることで想像もつかないような物に仕上がることを指します。

知らない を楽しむ、
変化 を楽しむ、

方法です。
そしてますは「無音」、「休符」を作り直しました。

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”休符を弾く”というのは音楽製作においてとても重要です。休符を制する者は音楽を制すると言っても過言ではないです。休符とは音のない箇所ではなく音のない音を弾くんだと覚えてください。

写真の様に、まずは音を削除して休符を作って行きます。そして時にはリバースをかけて音量の上がっていくダイナミクスを作り出します。

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こちらの写真もそうです。真ん中に休符を作り、さらにどの様に歌とスイッチするかをFadeを書いて細かく耳で確かめます。

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イントロのバイオリンには生演奏の様に、弓が弦に当たる瞬間の音の音量差をFadeで表現しています。

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こちらはハイハットです。不必要な音域をカットして、少しずつずらしながら混ざるポイントを探して決めて行きます。必要音域だけにしてしまうと抜けはよくなりますが、混ざらないという現象が起きます。
混ぜるためにリバーブを足しすぎてほわんほわんしてしまう人も多いです。僕はリバーブは使わず周波数帯域で混ぜることが多いです。

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最初の写真で出てるepの音を持ってきて各場所でクラッシュシンバルの代わりに入れて行きます。シンバルを入れても良いんですが、この方法が最近の僕のマイブームです。

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ドラムのトラックを使用し、新しいトラックを作ります。他の人が作ったトラックで普段はこんなことめったにしないのですが、木村さんとは仲が良いのでこういうことが可能です。
元のドラムはミュートし、パーツとして使って切りはりして行きます。

さらに下のsubハイハット、こちらも休符の位置を変えたり、足したり減らしたりしてアレンジして行きます。

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サブキックを足して、アタックの位置を微調整し、レイヤーさせます。

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リズムトラックが多いので、重なりすぎている帯域をEQで探し出し、まずは覚えておきます。

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そしてメインの音に重ならない様にそこだけを減らして行きます。ダイナミックEQもたくさん使うのですが今回の楽曲はトラック数が多いので削って行きます。


そして99%完成がこちら。


なぜ99%かというと、作業中に耳はどんどん疲れて聞こえなくなっていくんです。まずは低音から聞こえなくなって行きます。

ですから次の日の朝とかに最後に聴いて気になった箇所を修正し、完成としています。


いかがだったでしょうか?こんな感じで作業内容を時々書いて行きます。


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