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エフェクチュエーションと風の時代の融合

あけましておめでとうございます。
株式会社スナックレモネード代表取締役の谷口千鶴です。
元旦から大地震のニュースが届いて、苦しい思いをしています。心よりお祈り申し上げます。

エフェクチュエーションの発見と普及

さて、私は、2021年にたまたま大学院でエフェクチュエーションを学びました。その論理がとても心地よく、自分を開放してくれたので、嬉しくてSNSに投稿を始めました。その結果、多くの方にエフェクチュエーションを伝えることができていますが、不思議なのは、エフェクチュエーションの論理が、新規事業を起こす人や大企業でお勤めの人など、いわゆるビジネスパーソンだけでなく、それ以外の方の心に深く刺さっている、ということです。主婦の方や学生さんにもお伝えしたこともありますが、彼らからもとても熱いフィードバックが届いていて、いつも驚かされるのです。



「風の時代」とエフェクチュエーション

エフェクチュエーションはシリアルアントレプレナーの方の論理なのに、なぜこのようなことになるのだろう…とはずっと思っていたのですが、やはり、「風の時代」的な何かと関係している気がします。

「風の時代」というのは、西洋占星術とか星の動きとかスピリチュアルとか、そういうところでよく使われる言葉です。いろいろな人がいろいろ書いているのでググってみてください。主に占い系の人が多いですが、NewsPicksやForbesも書いています。

NewsPicksが書こうがForbesが取り上げようと、私は、占いやスピリチュアルにどうも苦手意識があるので、2020年頃「これから風の時代がやってくる」というような言い方をされていたときは、非常に冷ややかに見ていました。

「なに?風の時代?」

って感じ。

しかし、コロナを経験したことで、さすがに時代の変化を感じてしまっていて、「世の中何があるかわからないな」「これまでの常識ってこれかも通じるのかな」そんな風に思うようになりました。これまで、普通の家庭に育って普通に学校にいって普通に就職していれば、それほど困ったことにはならなかったように思うのですが、最近はそうでもないですよね。我が家も夫の会社が倒産したり吸収されたりしましたし、私の会社も解散したり…。私の時代は、結婚=永久就職なんて言われていて、安定した人と結婚したらなんとなく安定みたいに思っていたのですが、いやいやそんなことはない(笑)そういうわけで、「なんとなく不安」みたいなものを持ち合わせている人が増えていて、「不確実性」は起業家だけのものではなくなったのだと思います。だから、今、普通の人にもエフェクチュエーションの論理は刺さるのかもしれません。

多様性と個人の価値観

さて「風の時代」に戻りましょう。占星術はわからないのでネットの情報の拾い読みですが、この時代は、理性と知性が優先され、すべてをフラットな視点で見る時代のようです。ちなみに「風の時代」の前の「地の時代」は財産や学歴など「所有するモノ」を重んじる傾向があったそう。うーん、なんとなくわかるな。私の両親世代は、やたらこういうの大事にします。一方、「風の時代」は学歴などにとらわれない知性や意識、ネットワークなどを重んじるそう。「風の時代」では、価値観が多様化し、個人が自分にとって価値あるものを選択することが重要になります。これもわかるなあ。たしかに今は、「モノ」から「心」へと価値観が変化しているし、「自由」や「自分にとって価値がある」そんなものを優先する時代の雰囲気ってありますよね。マーケティングでも(実は私はマーケティングの修士)モノ消費からコト消費、トキ消費へニーズは移っています。

風の時代の具体的指南

「風の時代」では、既存の権威や固定観念に縛られず、新しい情報や知識を取り入れ、個々の独自の価値観を形成することが求められます。しかし、それを行うために具体的にはどうしていいかわからないのではないでしょうか。

だからエフェクチュエーションが重要視されるのだろうと思われます。エフェアプローチは、個人の能力やリソースを活用し、不確実性の高い環境で柔軟に対応することを可能にし、個人が自分自身の道を切り開くのに役立つ方法が明確に教えてくれます。エフェ講座で「手中の鳥」を見直すだけで眼の前がスッキリしてしまうのはそのためでしょう。

エフェクチュエーションの役割と重要性

「風の時代」という言い方に疑問が残る人は、VUCAと置き換えるとすんなり入るかもしれません。ニューノーマルの時代っていう人もいますよね。いずれにしても特徴は、不確実な中を生き抜くために、柔軟性、個人の価値観が大事ってこと。だからこそ、「手中の鳥」という自分の価値観から行動を開始するアプローチが受け入れられるのでしょうね。


ネットワークを紡ぐことはクレージーキルトをつくること

「風の時代」では、情報や知識は人と人とのつながりから生まれることが多く、孤立を避け、フレキシブルな「友人」関係を築くことも重要です。これは、エフェクチュエーションの「クレージーキルトの原則」がぴったり当てはまります。人間関係の中で生まれる機会やアイデアを活用し、新しい価値を創造するエフェクチュエーションは、まさに「風の時代」にぴったりの論理です。

時代が求めているのは、多様性、柔軟性、自分軸ですが、こうしたものを追求していくとき、どうしても精神論につながっていきがちで具体性がないのが心もとない人に、個人が自分のリソースと能力を最大限に活用し、不確実な環境で柔軟に対応することを可能にするこの方法論エフェクチュエーションのアプローチはわかりやすいのだと思います。

今年のお正月はそんなことを内省する一日になりましたが、私なりにすっきりし、やっぱり「エフェクチュエーションはいいわ!」と思いました。去年は、その気持が昂じすぎて、とうとう、エフェ伝える会社「株式会社スナックレモネード」まで立ち上げてしまいました。私がこの論理でとても助けられ、今幸せを感じているように、いろいろな人に広げていきたいです。

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