【日記】わたしのファルコン
ファルコンに似ている。
そう思ったのは、いつもの散歩の途中。
ふんふんふんふんと歩くMねーさんの姿を、後ろから見た時だ。
ファルコンとは、1980年代上映された映画「ネバーエンディング・ストーリー」に登場するキャラクター。
白い大きなドラゴンで、主人公の素晴らしい相棒。
Mねーさんとは、白とベージュの毛を持つ犬だ。
私の愛犬、私の相棒。
女子の体重を口にするのはデリカシーがないかもしれないけれど、約6キロ。
脚は短い。
ずんぐりむっくり。
太ってはいない、骨格がずんぐりむっくり。
お耳は、普段は垂れていて、音を察知した時はびょーんと立ち、外を颯爽と歩く時は、警戒モードなのか、その垂れ耳は後ろへ倒れるようにペタンとなる。
後方の音を察知しようとしている?のかな。
尻尾は、長い。体長の割には長いと思う。
そして、お顔。
黒目がちな、まんまるお目々と真っ黒つやつやなまんまるお鼻。
推定8歳。
6年前に出会って、私のところに来てくれた。
保護犬だった。
保健所の紹介欄に、
「…上手にお散歩できます。」とあったけれど、思い出してみると、最初はあまり上手にお散歩はできなかった。
私と彼女のコミュニケーションがまだまだ不足だったせいだと思う。
毎日のお散歩。
気がつけば、今では日常の一部。
Mねーさんは、大抵はとても乗り気で散歩に出て行く。
やる気満々だ。
問題は雨の日、既に道路が濡れている状態で、カッパなんか着せちゃったりすると、一気にやる気が失せるようで、
「今日は抱っこで行こうぜ。」みたいなポーズをとってくる。
片手に6キロ。
片手に傘+うんち入れバッグ。
結構筋トレ状態だ。
でも、天気に問題が無いか、本人(犬)のやる気に問題が無い場合は、張り切って歩く。
私より少し前を歩きたがる。
白とベージュの毛並み。
垂れたお耳。
胴長めのずんぐりむっくりの、尻尾が長い。
ふんふん、ふんふんとリズムをとる感じで歩いていた時、
「ファルコンだ、ファルコンじゃん !」
って、気がついてしまったのだった。
それからいつもの散歩は、時々、鼻歌交じりで歩く。
「ネーバーエンディングストーリーーー、
あああー、あああー、あああー、ネバエンディングストーリーーー」
そして、時々、呼んでみる。
「ファルコーーーン!!」
Mねーさんに向かって、もう一回。
「ファルコーーーン!」
完全無視だった。
やっぱりね。
散歩は毎日続く。
ネーバーエンディング・ストーリー。