【ネタバレ無し】アルトデウスBCの魅力について語りたい
はじめまして。
note初投稿になります。かやのもりと申します。
本日はVR界隈で話題沸騰のVRアドベンチャーゲーム、『ALTDEUS:BEYOND CHRONOS』(以下アルトデウスBC)を最後までプレイし、私が感じたことをつらつらと書き連ねていこうと思います。
アルトデウスBCの紹介
公式のゲーム紹介はこちら!
動画もどうぞです!
A.世界観
2280年、200年前に突如として出現した超巨大異生物『メテオラ』によって人類が存亡の危機に立たされている未来。
人類に残されたのはたった半径2kmのとても美しく未来的な、しかしその実態はXR技術によるテクスチャで塗り固められただけの『虚構』の地下都市『A.T(Augmented Tokyo)』だけ。
メテオラに抗う最後の防衛線たる組織『プロメテオス』は地下都市を守護する巨大ロボ『マキア』を駆り、
地上で起きていることを殆ど知らない弱き一般市民を護り、あわよくば地上を奪還するべく戦っています。
そんな世界を舞台に私たちはこの物語の主人公・クロエとなり、
プロメテオスの一員として電脳の歌姫・ノアと共にマキアに搭乗し、人類の敵・メテオラと戦う日々を生きることになります。
B.クロエがメテオラと戦う理由
クロエにはかつて親友がいました。
マキアに適合者として搭乗させメテオラと戦わせる為、人道を外れたマッドサイエンティスト・ジュリィによって造り出されたデザインド・ヒューマンだったクロエに人の心を教え、一人の人間として認めてくれたかけがえのない盲目の親友・コーコ。
そんなコーコをクロエの眼前で捕食したメテオラは、
クロエにとって人類の敵以前に、親友の仇でもあり、身を焦がす憎悪の対象でもありました......
評価
古来、アドベンチャーゲームではどうしても画面という大きな壁が存在しており、あくまで主人公を中心とした作品世界を俯瞰することが限界でした。
しかし、この作品ではVRならではの表現を駆使することで
プレイヤーを主人公・クロエにするという限界の超越に挑んでいます。
アルトデウスBCは現状において他の追随を許さない『圧倒的』な完成度で
この限界の超越に成功した作品です。
誇張でもなんでもなく、
『私が今までプレイしてきた全てのゲームを過去にしてしまった』
そういうゲームという評価を送りたいです。
アルトデウスBCの魅力
A.3DCGやUI・演出の巧みさ
作品世界の風景やアイテム、登場人物の3Dモデル。
それらには美しさだけではなく、確かな統一感のもとに纏まっていましたし、何より登場人物や作品世界の小道具が『確かにそこに在る』と感じさせる、フルボイスCVやSEとの連動を感じさせない『Believable』なアニメーションが本当に素晴らしかったです!!!
Oculus Touchコントローラによって実現される現実の手の動きをある程度保存しているハンドジェスチャーとインタラクション、
そして作品世界との接触を的確に表現した多種多様なコントローラの振動。
これらの要素はゲーム元来の特質である『作品世界へのインタラクション』を極限まで突き詰めている本作品について語る上で、絶対に欠くことが出来ないものだと感じます。
B.空間を得た実力派声優陣の皆様の快演
普段はアニメ作品、映画作品やゲームの『中』に閉じている声優の皆様の素晴らしいクオリティの演技が、なんとVR体験の中で空間化され、『クロエ』であるプレイヤーに向かって発揮されます!!!
そして、しっかりと『クロエ』である私の中から響き、他の登場人物へと向かっていく鬼頭さんの凄まじい安定感のキャラクターボイス。
これは是非是非、皆さんにも体感して頂きたいです!
未知との遭遇以外の何物でもない感覚でした!!!
C.歌姫系のコア・『歌唱』の美しさ
私は『歌姫系』のゲームやアニメ作品に触れたことが一度や二度くらいしかなかったのですが、
『歌って......いいなあ......』レベルの感想にまで至るものだとは本当に思ってもみませんでした!新境地が開拓出来ました!!
小休止のためヘッドマウントディスプレイを外して、なお私の脳裏に響き渡り続けるあまりにも美しい歌声。
作品の体験中、そんなひと時もありました。
私は本作のクラウドファンディングに参加していたのですが、サウンドトラックが付属するコースを選択して本当に良かったと感じています!!!
D.緻密なバランスで構成されたストーリー
E.それを彩る魅力的なキャラクターたち
アルトデウスBCの物語は極めて緻密に練り上げられており、ボリュームにおいてもずっしりとした重量感のあるものでした。
『クロエ』自身も、『クロエ』を取り巻く人物にも、ありふれたキャラクターからは良い意味でかけ離れたとても魅力的な人物が多いと感じています。
だからこそ、私はとても今不思議な感覚を感じています。
私が物語の中で『クロエ』として経験した出来事を並べてみても、
およそ現実離れした物語的なものばかりで、中にはほんの僅かに間違えただけで即時に荒唐無稽な茶番劇になったり、空中分解していてもおかしくなかったであろうものも消して少なくなかったはずなのに、
確かにそれは私が実際に経験した出来事に違いないと私自身がしっかりと
認識している、そんな感覚です。
それはひとえに、VR特有の表現方法や磨き抜かれたVR空内での場面の演出・魅せ方の数々がもたらす圧倒的な臨場感が、2280年の世界を綻びなく実装して見せ、同時に私を徹頭徹尾『クロエ』に仕立て上げ続けてみせたということの証明でしょう。
クラウドファンディングのリターンで頂いたサウンドトラックを聞けば私の『クロエ』として体験した様々な物事やそれに紐づいた感情を想起して体が打ち震えたり涙が溢れ出しますし、
アルトデウスBCの世界で共に過ごした登場人物達一人一人に対して、単なる物語内の登場人物に対して抱く感情とは明確に少し違った気持ちさえ抱いています。
これでも私は、かなりの現実主義者を自負している性格の人間で、恐らくプライベートにおいて、周囲からもそう認識されている筈です。
脱帽です。
正直、まだまだアルドデウスBCの魅力を語りつくすには全然足りていないと感じますが、私が何を見て、感じて、『経験』したのか、是非是非皆様の自身の手で体感して頂きたい、本当に心の底からそう願っています。
VRゲームの発展を祈って
このnoteを執筆する中で、私はアルトデウスBCという作品は改めて『VRでなければ実現できない』ものであることに何度も何度も気付かされることになりました。
勿論、VR技術を使えば容易に実現できるわけでは絶対にないでしょう。
アルトデウスBCはVRの厳冬の時代の中でも強固な信念のもと弛まぬ努力
を尽くされてきたMyDearest社及び他製作に携わったクリエイターの皆様の専門性であったり技術力、さらにそこから積み重ねてきた経験とノウハウがあって......その上で、初めて実現できた『集大成』と言える作品に違いないでしょう。
しがない『いちゲーマー』として、私が希うことは、
だからこそ、『今から』でもVRでしか成し得ない素晴らしい体験を
作り出すことを志す方が、一人でも増えてほしい。
VRというとすごく先端技術的なものに感じられるのは確かですが、
方向性は何も技術者という選択肢だけではないと思います。
『今から』始めた人が5年後、10年後に大輪の花を咲かせたならば、
このよう素晴らしい作品が生み出されることが『持続可能』な流れとなり、
その先には私たちが見たことのない世界が広がっているはずです。
是非そうなってほしいと、心の底から願いました。
最後に少しだけ伝えたいこと
アルトデウスBCは、ネタバレや攻略の類を使ってはいけない類の
ゲームです。
それらを決してアルトデウスBCプレイ前・プレイ中の『クロエ』の目に
入れてはいけないという気持ちが私自身非常に強く、
絶対にネタバレ有り感想は書かないと誓った程度には、
ネタバレや攻略の利用は最悪の選択と断言できます。
どうかネタバレや攻略は使わず、私と同じ光景に辿り着いて頂けると
幸いです。
***
このnoteを読んで頂いたVRヘッドマウントディスプレイを持っていない
皆様、持っているけれどアルトデウスBCは未プレイの皆様に少しでも
『アルトデウスBCを是非プレイしてみたい!』
『Oculus Quest2、ハイレベルな家庭用ゲーム機とそこまで変わらない
程度の値段になったし、これを機に買ってみてもいいかも』
そのように思って頂けたのなら、私はとても嬉しいです。
最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました。
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