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東南アジアで中国語を学ぶ良さ(短期留学3日目)

マレーシアのクアラルンプールに来て3日目。今日から英語の語学学校の後に、週3で中国語のレッスンがスタート!

英語の授業が4時に終わると、すぐに中国語の語学学校へ移動!外は暑いけれど、歩けないほどではありません。
いかにも中華なデコレーションの扉を恐る恐る開けると、にこやかなおじいちゃんが奥の教室へ招き入れてくれる。中国語は1ヶ月の団体クラスを発見できず、マンツーマンレッスンを予約しました。
やっぱりしばらく待っていると、ポロシャツにジーンズといういかにもマレーシアンチャイニーズ男性ないでたち(偏見だったらすみません)で中国語の先生が太い美声で挨拶しながら登場。颯爽と白板に自分の名前とその読み方(ピンイン)を書いてくれ、授業開始。
私は、ど初心者なので発音訓練から始まったのですが、面白かったのは、先生が中国語の歴史を絡めながら説明してくれたこと。特に先生が強調したのは、古い中国語の形は、中原の争いから逃れられた南方の人々の方言に残っており、北京で形成された今の標準語(マンダリン)は地理的にも政治的にも北方民族の影響を多分に受け、かなり変化しているということ。マレーシアにいる中華系はほとんどが客家、福建、広東、潮州など中国の南の地域からの移民の子孫なので、南方の影響が強く、マレーシアで話されるマンダリンも古い言語からの影響がある。古い時代に影響を受けた日本韓国は古い音を保っているので、現在の南方の音に近い、などなど。
昔中国語にあった言葉の最後のt、p、kというような跳ねる音が、かつて唐詩を作る時に不可欠だったのに、今のマンダリンからは消えたこと。でも、南方系の中国語には残っていること。例えば「国」という字は今のマンダリンでは「guo グオ」だけれど、昔は最後がkの短い音で、客家語でも福建語でも日本語読みにも「ゴク/コク」というkの音が残っている…などなど。
なんとなく、古き良き中国語をちゃんと守っているよ、南洋でたくましく生き残っている南方の子孫たちはね、と胸を張っている感じで、移民の矜持というか、本国に負けない気の強さみたいなものがにじみ出ていて、とても面白かったです。
日本でただマンダリンを習っていたら、いやぁ福建語とか広東語までは無理だわあと関心すら持てずにいたと思うけれど、こうして、歴史の中で変化し交錯し移動し今に伝わっているたくさんのアジア圏の言語たちの中に、日本語も、日本語話者の私も生きているのだなと、思うと、なんか嬉しくなりました。

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