比屋定篤子with笹子重治ライブ2018/03/04

3月4日 日曜は家人と一緒に大船花いちぜんへ比屋定さんのライブを見に行ってきました。駅から程近い居酒屋さんの2階の沖縄料理屋さん。天井から大きなひょうたんスピーカーがつるしてあり鳴りがとってもよい感じ。

前回は昨年10月に珍しいバンド形態ではじめて彼女のライブを見ました。笹子さんや坂田学さん小林治郎さんといったなじみの腕利きさんとこれはまたすんごい演奏と歌。しかし、普段の比屋定さんは基本笹子さんとデュオ。果たしてどんなライブになるかとワクワク。

曲は昨年末に出された素晴しき新作「風と鱗」中心にブラジルのカバーや沖縄民謡、そして過去作から少しという構成。彼女のMCによれば自分のレパートリーは笹子さんとライブサーキットで何回も歌い込んで、演奏し自分達のものにしていくんだと。新作もそうやって何年も育んできたなじみの曲たちがようやくアルバムという形で世に顔を出していました。choro clubから数々のセッションで活躍の名手笹子さんの超絶技巧も交えた素敵なギター、そして比屋定さんの暖かく穏やかで時に瑞々しい歌。二つが交わるとふわりと豊かな音像となりその場の空間を満たし包みこんでくれる。沖縄の地と海、東京の街、花、人、流れれゆく時、日々の営み、それらが鮮やかな彩で心に広がっていく。夢のような至福のひととき、いつまでも続いていて終わって欲しくないなぁと。

そんななか今回の新作ではじめて出来上がってきてツアーから初演をした曲も。新作「風と鱗」はKIRINJIでお馴染み千ヶ崎さんプロデュース、KIRINJIやキリンジゆかりの人たちも携わりバンド形態の曲もいろいろ収録。比屋定さん曰く、それらを笹子さんと二人のライブ形態にどう落とし込んでいくか、なじませていくか。その過程の手探りでスリリングなところもちらりと垣間見れて、またこれは珍しい瞬間に出会えたんだなぁととっても興味深いものでした。

比屋定さんのお話はとっても面白く巧みでユーモアとキレが、笹子さんはゆったりにっこりぽやんとそのギターの腕前からは想像もつかないマイペースっぷり。笹子さんを敬愛しつつ、ちょちょいといじる比屋定さん、この絶妙なコンビっぷりも見ててほんわかでこっちもにっこり。

あふれ出る豊かな歌と音、そしてマイペースに和やかなステージング、だからこそ熱心な聞き手が通いつめる、その心をぎゅっと掴んで離さない魅力に溢れているのだなぁと。またこちらでライブをやる時はぜひ、いやしかしこの音は沖縄でもぜひ堪能したくなってしまいました。


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