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寂しさと見栄と自由

とあるセミナーで

「結婚って見栄ですよね。」

と講師が言った言葉に妙に納得した自分がいた


十年以上続けてきた「夫婦」という関係を手放した時

スッキリとほっとしたのを覚えている


中学の頃から家を出たくて

高校入学と同時にバイトを始めて

在学中に一人暮らしをする計画を立てた


学校生活に紛れて

バイト代は交際費に消え

そんな思いも片隅に追いやられてしまったのだけど


学校卒業してできた年下の彼氏を誑かし

同棲することで家を出ることができたけど

一年もたなかった


いったん家に戻るも

やっぱり居心地は悪く

すぐお隣にある大きな地方都市に仕事を見つけると

通えない距離でも勤務時間でもないにも関わらず

理由をつけて一人暮らしを始めた


完全な一人暮らし

8畳ほどの1Kのマンション


家を出られた喜びとは逆に

一人きりの寂しさで枕を濡らすこともあった


今思えば

その寂しさも私にとっては「見栄」だった


一人ぼっち可哀そう

そう思われたくない「見栄」を我慢した結果だ


「結婚」もそうだったと言えば納得できた


元夫によく言われた言葉がある

「ホント、人の話聞いてないよね」


自分でも不思議なくらい

彼の言った言葉の後に同じ感想を言って

「それさっき俺が言ったけど」

と何度と不機嫌にさせていた


興味なかったんだろうな


中学と高校の卒業間際になって

ぼっちになった


その時はなんで?

と悲しくなったけど

一人が気楽だったんだろうな


他人に興味がなかったんだ


おかげで今も学生時代の知人との付き合いは皆無


今、付き合いのある人たちは

わずらわしさのない人たちばかりだ


見栄をはらなければ

寂しさを感じることもなく

心が裸のままでいられる


自由は責任だ


自分の感情に対する責任を

全て自分が負うのだ


その覚悟があれば

一人で自由に生きていられる


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