どんぐりころころをなめるな
ピタゴラスイッチなどのように、何かをコロコロと転がす遊びが大好きな子どもたち。この時期になると拾ってきたどんぐりをコロコロと転がしております。転がすのには道、あるいはレールみたいなものが当然必要になるわけですが、もっぱら子どもたちは平均台の片側をやや高くして転がしています。平均台にはどんぐりが転がるのにちょうどいい溝があって、安定して転がすことができるのもポイントみたいです。
子どもは繰り返し遊びが好きなので、同じコースを何度も転がしては楽しむわけですが、この遊びがここ最近ややマンネリ化していたのは気づいていました。
原因は転がす位置の高さに限界があったことです。どんぐりが勢いよく転がっていくためにはある程度の高さが必要だし、転がるコースを長めにするのにもこれまたやはりスタート位置が高いとなお良い。
普段は子どもたちの遊びにそこまで口を出さないようにしているのですが、今回はあえて私も参加してみました。具体的にいうと園芸用の支柱を使って3本柱を作り、そこからコースを繋げて転がすように提案したのです。
子どもたちの目に輝きがすぐに戻ったのが分かりました。そしてそこからは子どもたちの試行錯誤タイム。コースの角度、向き、別コースへの繋げ方…。私は心の中で「悩め悩め~」とそこからは見守っていました。笑
私は常に”子どもたちが気づく保育”を大切にしています。何もかもを教えてるのではなく、子どもたちが気づき、考えることが見えない力となっていくと思っているからです。
ただそれを何でもかんでも子どもたちに強いることは正しいとも思いません。今回のどんぐり転がしがいい例で、子どもたちの気づきが限界を迎えていたから遊びはマンネリ化していたわけです。
子どもたちに何を考えて、何に気づいて欲しいのか。
それを遊びの中のどこに求めるのかを明確にした方が良さそうです。
0から1を伝える役割は保育者。
その1を2にしたり、10にしたり、1000にしたりする役割を子どもたち。
無から有を生み出せっていうのはなかなか大変だと思うので、ひとまずその役割は保育者が負担して、その先は子どもたちのまだ見ぬ発想に任せちゃうってことです。
そのためには今ここでどんな関わりをすればいいのか?と常に子どもたちの遊びを観察している必要がありますし、何よりも”こうすると面白いよ”というネタをたくさん持っていたら良いなと思います。