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短編小説

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2022年6月の記事一覧

我々はすぐに消えてしまえるので

 消失、というのはごく簡単なことなのだと思った。友達からのメッセージを読み終わって、<いいよ>と返して、私は寝転がっていたソファから身を起こした。部屋はありえないくらいに散らかっている。瓶や缶は机どころか床中に散乱していて、ゴミ箱が置いてあったあたりには大量の丸めたティッシュが山になっている。一応、袋には分類して色々、スプレー缶とか、包装紙とか、使わない食器とか捨ててみたけど、それを家の外のゴミ捨て場に持っていかないと、捨てたことにはならないことに今朝気づいた。 「……明日は