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賢い父の選択、20歳娘に贈る正しい投資心得 【投資対象編1】

■投資信託
投資対象として最初に紹介するのは、投資信託です。

投資信託は、多数の投資家から集めた資金を複数の投資対象に分散投資して運用する金融商品のことです。ファンドとも言われます。
株式、債券、不動産など様々な分野に投資することができます。

ただ国内だけで6000本近くあり、初心者はどれを選んでいいか、なかなか分かりづらいでしょう。

投資信託の基礎知識として、アクティブファンドとインデックスファンド(パッシブファンド)の2種類があることを覚えておきましょう。

アクティブファンドは、市場全体の平均水準よりも高い運用成績を狙って、プロの資産運用会社が株式の選別、買い付け、売却などを行います。
よってポートフォリオに組み入れる投資先も資産運用会社が決定します。
高いリターンを目指す一方、手数料が高いと、必ずしも高いリターンを継続的に得れるとは限らないといったデメリットがあります。

一方、インデックスファンドは、株式市場の特定の指標(例えば、日経平均株価やTOPIXなど)に基づいて、ポートフォリオを構築するファンドです。 投資家は、市場全体の平均に合わせたリターンを期待することができます。

インデックスファンドは、ポートフォリオの運用において人の介入がほとんどないため、非常に低いコストで運営されます。

とにかくお勧めは後者のインデックスファンドです。
アクティブファンドはお勧めしません。

なぜならインデックスファンドはアクティブファンドのようなデメリットがなく、長い目で見れば安定的な成長を見込めることから長期投資に最適だからです。

そしてインデックスファンドの中でお勧めなのは、
・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
・楽天・全米株式インデックス・ファンド
の2本です。

どちらもS&P500に連動することを目的としたインデックスファンドで、正直どちらでも構いません。

私は、手数料が安いのでeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が好みです。
(長期投資においては継続的な支出である管理コストの差もバカにできないのです。)

他にも、
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
といった、アメリカだけでなく、全世界に投資対象を広げたインデックスファンドもあります。

ただ結構な割合で米国株が入っているので、それであれば米国100%ファンドでいいんじゃないかなというのが私の考えです。

いずれにせよ、長期投資の第一歩、そして長く付き合うメインの投資先として、上記投資信託をおすすめします。

他に、投資信託について多少知っておいたほうが良い事項は、
・投資価額は1日1回決定(リアルタイムに変動しない)
・不人気の投資信託は「償還」といって解散する可能性もあるので注意。人気がある投資信託のほうが望ましい。
・「再投資型」と「分配型」があり、「再投資型(=配当はまるっと再投資)」の方がお勧め。
の3点くらいでしょうか。
今は理由よりも、そのことだけ知っておいてもらえたらいいと思います。

■株
次にご紹介するのが、個別企業の株です。
個別企業株の複合体が投資信託であるのに対して、純粋に個別の会社に投資するのが個別株です。

個別株のメリット、デメリットは下記となります。
メリット
・値動きが激しいので、場合によっては高いリターンを得ることができる
・継続的に成長している企業、今後マーケットが拡大する分野では長期投資に向いている
・NISAが使える
・日々、楽しい
・その企業を通じて、社会の勉強になる

デメリット
・値下がりリスクも大きい。時には何年も塩漬けになる

正直、資産形成だけならS&P500連動のインデックスファンド1本で十分だと思います。
平均して6.8%のリターンが期待できますので。

投資信託だけでは退屈という方のみ、下記ルールを遵守の上、好きな企業に投資してみて下さい。
・投資信託への投資割合を総資産の50%にする。つまり個別株への投資総額はMAXでも総資産の50%まで。
・個々の企業への投資は、総資産の25%を上限とする。

この2つを守ることによって、株価が上がろうが、下がろうが、極端に一喜一憂することは減ると思います。
一方で、値上がりや増配などのグッドニュースを喜ぶ投資の楽しさもそれなりに感じられると思います。

個別株では、現時点では米国の企業株をお勧めします。
今や、英語力など一切必要なく、ネット証券で簡単に買うことができます。

日本企業と比べ、米国株のメリットは下記
・成長性が高い(世界ベスト20のうち16社は米国企業、日本は0)
・1株単位で買えるので少額からでも始められる。日本株は100株単位。
の2点です。

あとメリット・デメリットどちらにもなり得る、知っておくべき情報は、
・為替の影響を受ける→円安になれば儲かり、円高になれば損をする
・ストップ高、ストップ安がない。→ある日突然、投資資産が2〜3割増えたり、減ったりすることも

この辺を承知した上で、トライしてみてくださいね。

あと配当狙い限定であれば、日本株もありです。
特に税金がかからないNISAをフル活用できれば、節税に効果も高いです。
(米国株もNISAで買えますが、配当は米国で税金が引かれます)

私の母は高齢のため、高配当投資をセッティングしてあげています。
何もしなくても半年ごとに投資額の2〜3%の配当を得れる状態です。
もちろん、値下がりや減配のリスクも十分あるので100%完璧な投資法ではありませんが、年金の補完としては今のところ十分機能しています。


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