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山で遭難したら

山に登っていると、たまに道を間違えて獣道に入り、プチ遭難してしまうことがある。雪山ならホワイトアウトで前が見えなくなることもある。

そんなときは、一旦ストップして動きを止めなくてはならない。むやみやたらに動くと体力を消耗するし、さらに道に迷う可能性もある。

そして絶対に、下に向かって歩いてはいけない。動いてしまうのであれば「上に向かって歩くこと」できれば頂上。もしくは尾根をめざして登る。これが登山界のルールである。

優先順位をまとめると、道に迷ったら、

① 動かない
② 動いてしまうなら、上を目指すこと
③ 登山道に出るまでは、下は絶対に行ってはだめ


理由は、①の動かないというのは、その時点が「一番元のルートに近い位置になる」ので、捜索するときに見つかる可能性が高いからである。あと体力の温存。山の夜は冷えるので。

②と③は、上の方が発見されやすいから。尾根まで出れば、そこからさらに頂上を目指そう。登山届けで「ルート」を書いておけば、一番に捜索される場所は、ルートに近い頂上付近なので。

下に降りて谷底に迷い込むと、木々が生い茂り、影となって、ヘリコプターでの上からの捜索は不可能となります。喉が渇き小川や沢を探したくなる気持ちはわかるが、動く時は絶対に上を目指そう。


そして、一番タチが悪いのは、「自分が今、遭難していることがわからなくなっている」状態である。これは一人で登っているとよく起こる。誰も注意してくれないから、独断で「この道で大丈夫」となってしまう。団体で登りましょう。誰かが「これ迷ってるんじゃない?」って言ってくれるよ。

できれば、空から俯瞰してくれている人の声を聞くと良い。僕は一人で登るときは、フクロウに飛んでもらい、空から僕を見守ってくれるように頼んでいます。

もし道に迷ったら、誰でも良い、僕でも良いので、人に頼ってください。以上、山からのお便りでした。


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