マスクは必要?不要?現状に憤る理系院卒が解説します!
初めまして。翡翠(Twitterアカウント名:翡翠の比奈)です。
興味を持っていただき、ありがとうございます。
マスクはした方が良いのか、しなくても良いのか、多くの人が悩んでいると思います。
世の中はいろんな意見であふれていますよね。
マスクをしている人でも、感染拡大を抑える効果があるということを知っていてマスクを着けている人もいれば、私は効果があるのかわからないけれど、会社や学校でマスクを着けるよう言われたから、周りがしているからという人もいると思います。
マスクには感染拡大を抑える効果がないと考えている人は当然マスクをしませんし、Twitterでは「マスクをつけているのは”コロナ脳”」と揶揄する人もいます。
マスクには感染拡大を抑える効果があるのでしょうか?
まずは、誤解の多い、マスクの「穴」について解説していきたいと思います。
メディアなどでこのような図をよく見ると思います。
一般的な不織布マスクの「穴」は5マイクロメートルと言われ、ウイルスよりも明らかに大きいことがわかります。”野球場とボール”のように例えられたりもしますね。
注)私がマスクの穴を「穴」と鉤括弧付きで表記しているのは、実際にはマスクにパンチングボードのような穴が開いている訳ではないからです(不織布の電子顕微鏡写真)。以降、網目と表記します。
ウイルスよりも明らかに大きい訳ですから、「ウイルスそのものは直径100ナノメートル(0.1マイクロメートル)くらいで、普通のマスクの網目よりずっと小さいため、ウイルス自体をマスクで防ぐことはできません。」と断言する医師もいます。
これは正しい情報でしょうか?実は違います!違うんです!
ケンブリッジ大学で行われた研究で、網目よりも小さな直径1マイクロメートルの粒子が、サージカルマスク(不織布マスク)で97%、綿のTシャツでも69%通り抜けることができなかったことがわかっています。
そしてなんと!コロナウイルスよりも小さな20ナノメートル(0.02マイクロメートル)の粒子でさえも、不織布マスクの網目を89%通り抜けることができなかったのです。
不思議ですよね?
なぜ、網目より小さい粒子が網目を通り抜けることができなかったのでしょうか?
実は、マスクのフィルターとしての効果は、”ふるい”として網目より大きな粒子を引っかけることではなく、静電気やファンデルワールス力により繊維の表面に粒子を付着させることで効果を発揮しているのです(日本エアロゾル学会)。
マスクには感染拡大を抑える効果がないと考えている人たちの「ウイルスは小さいのでマスクの繊維の隙間を通り抜ける」という説明は、根本的に間違っているのです。むしろ、粒子が小さくなるほど静電気の力やファンデルワールス力で繊維に吸着しやすくなります。
マスクのフィルターとしての効果を疑うよりも大事なことは、マスクの縁と顔の隙間を少しでもなくすことです。
今回はここまで。ご覧いただきありがとうございました。
次回、「新型コロナウイルスに対する効果はあるのか?」について解説していきたいと思います。
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