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mRNAワクチン接種者の皮膚(エクリン腺)からスパイクタンパク質が検出された件について

○○からmRNAワクチンが検出されたシリーズの第7回です。

私の記事は基本無料ですが、今回は、紹介する論文が有料であることから、私の記事も有料(500円)にさせていただきました。

今回紹介する論文は、高知大学医学部皮膚科学講座の佐野栄紀教授らの研究チームが、日本皮膚科学会の英文誌『The Journal of Dermatology』で発表した症例報告です。

A case of persistent, confluent maculopapular erythema following a COVID-19 mRNA vaccination is possibly associated with the intralesional spike protein expressed by vascular endothelial cells and eccrine glands in the deep dermis
訳)COVID-19 mRNAワクチン接種後に、持続的な丘疹性紅斑を呈した一例は、真皮深部の血管内皮細胞やエクリン腺に発現するスパイクタンパク質と関連している可能性がある。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/1346-8138.16816

論文のリンクを開いてもらったら分かるかと思いますが、この論文は、有料です。論文の48時間限定のオンラインアクセスの料金は『$12.00』、PDFダウンロードの料金は『$49.00』と表示されていますので、最低でも、日本円で『約1,660円』を支払わないと読むことができません

今回の論文(症例報告)の正確な情報を、Twitterやnoteなどで発信している人を見たことがありませんので、私のような大学などの研究機関に所属する研究者以外に、お金を払ってこの論文を読んだ『インフルエンサー』はいないと思います。

Twitterでは、多くの匿名の医師インフルエンサーが情報を発信していますが、医師が、論文を読まずに(読めずに?)、伝聞に基づく情報を発信をするのは、正直どうかと思います。あまり誠実な態度ではないように思います。

私は論文の有料部分を読めてなくてわかりませんが、

ちなみに、ホームページ上で、論文の全文(Full text)の閲覧回数は、124回と表示されています(5/25現在)。5/8に論文が公開されてから、全世界で124人の方が全文を読んだ、と考えられますが、そのうちの一人が私のようですね。笑

さて。今回紹介する論文には、かなりショッキングが画像が出てきます。論文のタイトルにある『丘疹性紅斑』を呈した患者さんの全身像が出てきますので、その点ご留意ください。(記事を有料にした理由の一つでもあります。)

患者さんの全身像(論文の画像をモザイク加工したもの。)

以下は、「maculopapular erythema(丘疹紅斑型薬疹)」で検索して出てきた、今回紹介する論文とは関係のないオープンアクセス(無料)の論文の画像です。今回の論文の患者さんの皮膚の状態はこれよりも悪く、異様に見えますが、患者さんの皮膚の状態のイメージはおおよそ掴めるかと思います。

(画像:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/cia2.12196)

今回の論文を一言で簡単にまとめると、「mRNAワクチン接種後に、皮膚が酷い状態になってしまった患者さんの病巣部(真皮深部)で、スパイクタンパク質が検出された」ということになるかと思います。裏を返せば、皮膚が酷い状態になっていなければ、「スパイクタンパク質ガー!」、「シェディングガー!」などと殊更騒ぐ必要はないように思います。
今回、私の有料記事を読まない人でも、最低限、そのくらいは頭に入れて帰って欲しいと思います。よろしいでしょうか?

では、論文を解説していきます。

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