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安いニッポン/中藤玲

長期デフレ均衡という「ぬるま湯」は、日本にいる分にはある意味で心地よかったが、世界は待ってくれない。購買力が衰えてグローバルな価格についていけない日本人は海外旅行も厳しくなる、という将来の断面が少しずつ見え始めている。

p.232

◾️事実
日本は世界から見ると安い国となっている。

◾️購買力の低下
実質賃金が上昇していないから、相対的に購買力が低下している。

①労働生産性が低い
失われた30年

②日本型賃金体系
新卒から横並びの賃金体系と、
各人が既存就業企業で個別の交渉の余地がない事による。
日本人のみキャリアは運であると認識している。
→自分のキャリアは自分で築くというマインドセットが必要。

◾️影響
•インバウンドの拡大
爆買いの理由は、高品質ではなく安いから。

•水産も世界で買い負ける。
→魚が食べれる日が終わる可能性。他の輸入食材も同様か。

•日本の土地が買われる。例)ニセコ

◾️未来
今の日本は、世界から見ると安い国である。
日本人から見ても、まだなんとか安くて便利な国である。
しかしこのままの状況が続くと、
日本は日本人から見ると高い国になってしまう。

◾️個人の対策
人的資本の向上
個人が変化を受け入れる。(年功序列から成果型へ移行するなど}

◾️まとめ
本書では日本が安くなっていることをさまざまな事例を以って紹介している。
国がやるべき対策と個人がやるべき対策を見極め、各人がコントローラブルな部分に集中して行く必要がある。という理解の復習となった。
しかしながら、日本よりタイなどの東南アジアが高くなっているという事実は、しっかりと受け入れなければならない。
個人もグローバルを相手に価値を提供する必要があるのではないか。

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