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ポスターを貼れなくなった理由があった

 紫 りえ♪さんがポスターを話題にしていて懐かしくなった。

  読みながら「びっくりしちゃう」という内容に笑い、自分の学生時代を懐かしく思い出し、そして最近の自分のポスターへの意識が若い頃と変わったのだとハッキリ認識した。 
 本当はちょっと思っていたけど、何故なのかとか、改めてしっかりと自分の感情を確認してしまった。


  中学一年生の頃、私はチェッカーズのファンで、アイドル雑誌を買ってはポスターを手に入れ、どれが一番いいかなと吟味しては、その時の一番のお気に入りポスターを貼っていた。部屋で過ごす時は実に良い気分でそれを何度も眺めたものだった。 

 その後、阪神タイガースのファンになり、カレンダーやポスター、サインなどあらゆるもので壁一面を埋めた。

 さらにその後、トム・ハンクスの切り抜きを貼ってみたり、バスケットボールが好きになって、マイケル・ジョーダンだのシャキール・オニールだののポスター。
 可愛い女優さんの切り抜きや、オシャレなポストカードなども飾っていたけど、ある一面はだいたい誰それのファンのポスターで良い気分になっていた。

  兄の部屋も女性アイドルのポスターが貼ってあったけど、たくさんの人のが貼られていて、誰が本当は好きなんだろう? とよくわからなかった。 失礼ながらダミーでもあったのだろうか。

 親戚の中には、アイドルのポスターを天井に貼っているお姉さんがいて、寝る時に仰向けになったら見えるから良いのだと主張して、ニヤニヤしていた。  


 でも息子は貼らない。息子の好みがわからなくて、知りたくなる。息子が誰々ちゃんが好きなんて言っているのも聞いたことがない。知りたい。へー! って内心ニヤニヤしたい。初恋が、小学一年生だったかの時に来た教育実習の先生だということは知っているけど、どんな人が知らないままだ。今のところ、スマホの待ち受けも二次元だし、どんな人がタイプなのよう!
 時々かまをかけてみようとするけど、すぐに見破られてのらりくらりとかわされる。

  りえさんとこのように、親子でも女子同士だと、好みがわかって楽しいのになあと思う。強く思う! 私も子供と盛り上がりたい!  


 ちょっと前に、友達から「かせみさんの好きなMCU(マーベルシネマティックユニバース)出演者たちのページがたくさんありましたよ!」と、雑誌を教えてもらった。今はバックナンバーがネットですぐ手に入るから、購入。手元に届いて読んだ。
 とても嬉しくて、だいぶニヤニヤしながら楽しんだ。とても楽しんだけど、その中にポスターがついていた。

 しかし。
 そのポスターを見て思ったのだ。  

 「これは貼れない」 

 なんだろうこの気恥ずかしさ。

 MCUに出ている俳優陣は当然みんな大好きだ。プライバシーに興味なくとも、映画以外でトークとか楽し気に会話しているのとかも観たり読んだりするのは好きだ。

 なのに、ポスターは貼れない。

 なんか違うんだよなあ。こういうんじゃないんだよ。なんとなく違う違うと思って、貼らずにそのまま取っておくとしよう。と雑誌にまた挟んでおいた。

 ポスターではないけれど、雑誌の表紙で例えて見てみましょう。

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 どうでしょう。上の写真のような、こういうポスターがあったとしたら貼れる。

 でも下のこういうのがあったとしても、貼れない。    

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 ウム。やはりこれは貼れない!   

 この気恥ずかしい気持ちは何なの。
 何が違うの。
 どうしてなの。

 改めて今回、その感情が何なのか気づいた。

 それは

 こっちを見ているーからだ。 

 カメラ目線だ。 
 若い頃はこれが良かったはずなのに。
 それが恥ずかしく感じるようになってしまった。

 ポスターって、「どこから見てもこっち見てるよ!」って、確か若い頃、従妹と盛り上がったものだった。なのに今は耐え難い恥ずかしさを感じる。

 こっち見ないでほしい。

#エッセイ #ポスター #カメラ目線 #目が合う

読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。