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大切にしたい思い、過去のこと、最近のこと

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親子関係や友達とのことじゃなくても、自分の中で大切にして残しておきたい思いがあります
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2024年2月の記事一覧

日本語を教える成り行きになって

 初めてスリランカ人に会ったのは、高校生の頃。兄の通っていた大学で友達ができたから招待したいと言う。一緒に写真におさまったけど、どんな話をしたか兄からどんな人だと聞かされたかまったく覚えていない。  ただちょっと珍しかった。兄が彼の料理を食べて、あまりの刺激の強さに直後に「ちょっと眠らせて」と横になった話は聞いた。  その次の記憶は、夫が仕事で面倒を見たスリランカ人が、母国に帰る時。ご両親がわざわざやってきて私たち家族3人をご馳走に招待してくださった。  私は当時もうすでに

小澤征爾さんといっしょに思い出される先生

 中学受験の時、面接は5人ずつ教室に入り、面接官は各教室に4人ほど先生がいた。  進学塾に通っているとハードで体調を崩してしまったので、算数と国語だけを近くの学習塾で学び、理科と社会は母とがんばった。面接の練習も。  母は勉強の教え方が厳しくて、良い先生とは言いがたかったし、恐怖心から私もズルしてしまったこともあった(もちろんこっぴどく叱られた)。でも面接の練習は楽しくて、「今日も面接の練習したい」と何度もお願いしたものだった。  特に何かを注意されることもなく、部屋への入

その人は何が好きかって知ってる?

 個性ってのは何なのだろうね。  先月、義母を見送るための一連の打ち合わせや儀式をしながら、義母を知らないと改めて思った。  どんなこと言われたとか、あんなことされて困ったとか、そんなことが多く思い出され、どんな人だったのかがわからない。何かの拍子に急に義母との風景を思い出して感傷的になる。でもそこから義母の人柄へはなかなかたどりつけない。  夫はどう感じているのだろう。胸にせまるような思い出が押しよせてこないのか、押しよせてこないようにしているのか、義母に似たのかドライ。そ