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親子のこと

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親のこと、子供のこと、その関係についての考察や自分の思い出話、などなど家族に関することなら何でも ※映画の感想については含めません
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#個性

親と子、それぞれの自立と互いを思う気持ち

 親子関係や特に母娘関係については、自分が親になると、むしろ子供の立場から考えるようになった。  いくつかの面で、母親の接してきたように私は接しない思いは幼少期から持っていて、それは異国の文化で過ごしたことにも起因するのだろう。30代での母への反抗心はずいぶんこじらせてしまったと思う。  でもどうすれば良いのかについては意識的でないと、「そうしないぞ」と強く思うだけでは極端になり、正しいか正しくないかや優劣の問題を生んでしまう。そうできなかった時の自分も責めるだろうし、それは

子供への接し方を比較して、わざわざ伝えないで

 子供への接し方で、自信のある親もきっといるんだよな。  親から受け継いだ「何か」の、どこが悪いのかをわからないまま連鎖させていたり、良いと信じている部分を受け継いでいたり。  以前、その頃に人気の出始めたタレントが街頭インタビューをしていて。  マイクを向けられた人が「今、サークル(だったかクラブ活動だったか)の先輩が理不尽なことを要求してきて腹が立つ」みたいなことを言っていた。  それに対して「じゃあ今度入ってくる後輩に……」とタレントが返答を始めたので「そうだよね、自

「何かが、いつできるか」なんて問題じゃなくて、一人ひとり違う

 夜、制服のジャケットをハンガーにかけながら、「制服をハンガーにかける僕、エラくない?」と息子が鼻を膨らませて言う。  高校三年生なんだから。当たり前だ。でも。  「エライ!」  間髪入れずに言う。息子が褒めるのを求めている時はためらいなく! 息子が自分から言っているから、笑いも生まれる。  「でもエライって言われたいだけじゃないんだよ。中学生の頃に、お母さんが毎日、制服かけてくれて、寝る前には床にない状態にしてくれてたでしょ? それから少しずつ“制服かけて”って言うよう

世界でたった一人のアナタで、たった一人の私~母の月によせて~

 このご時世で、両親が祖母に会えなくなっている。  なんて、この後つらつら思いを書いていたら、祖母が亡くなってしまった。  ここ数か月、ずいぶん弱っていると聞いていたので、覚悟や動揺は少し前からあった。  母と電話で話している時。  「祖母が何かと忘れる」話をしていた。夫だった祖父を忘れている。母が度々訪ねているのを忘れる。自分がついこの前ケガした事実を忘れる。そのうち自分の名前も忘れてしまった。  「私のこと、お姉さんて呼んだりする」も、母は前から言っていた。時々娘を思い

その子しか持っていないものは宝物~しつけが後回しになっても~

 noteを読んでいると、幼少期のお子さんを持つ親御さんの文章に度々出会う。  まず高校生の息子一人を持つ親として、偉そうなことは何一つ言えない。目の前の子供は一人。自身の子として1パターンしか知らないわけで。それに今も子供は発展途上であり、何より私など30過ぎてから母親に反抗的な態度をし続けてしまった。7年程かけてようやくそこを抜けたのだ。子育ての結果みたいなものは、一生わからないものかもしれない。子供自身がどう思うか、なわけだし。  とりあえず目先のことだけで言えば、