【かるた】た/頼む
【た】
タヌキに 頼んで 太鼓を 叩く
小さい人は少し前から人にお願いする際に
「お茶!」とか、ひどいときには手にしたコップを人に差し出してテレビを見ながら無言で「ん」とお茶を請求する。
昭和時代の亭主関白並みな態度であるが、母は令和の時代を生きているので
「お茶がどうしたの?」とあえて聞き返す。
するとまた視線はテレビを見たままで
「お茶をください」という。
セリフは平成まで来た気がするが
「お願いする時は顔をみて言って」言うと
しぶしぶチラッとこちらに視線を移すと
「お茶をください、、」
、、なんだかこちらが悪者みたいな、弱い物いじめをしてる気分になってくる、、。
なので、続いて
「可愛く言って!」と訴える。
すると小さい人は
ちょっと首を傾げて左目をつむりウインクして
「おちゃをくだちゃい!」とワントーン声を高くして可愛く答えてくれる。
母は満足。
その可愛いエネルギーで寒いキッチンまでお茶を取りに行ける。
小さい人は苦手な物や嫌いな物も多い。
だから、将来誰かに何か頼み事をする際には
自分も相手のお願いを聞いてあげなくてはいけないと話して来た。
お願いには対価を払わなくては行けない。
それは「お金」でも、「ありがとう」でも。
だから今は「可愛い」を対価にもらう。
いつまでもその「可愛い」に価値があると思うのは母だけかも知れないけれど、、。
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