勘所をおさえよう!VCとのコミュニケーション
こんにちは、K-NIC広報です。
今回の記事では、スタートアップが一度はお付き合いを考える「ベンチャーキャピタル」とのコミュニケーション方法について説明します。
前回の記事(VCとは?これからの起業家必見!)でも紹介したように、事業資金の調達方法には自己資金・融資・投資の主に3つの選択肢があり、投資を受ける場合に出資してもらうことになるのが、ベンチャーキャピタル(VC)です。
VCは企業の成長段階に応じた資金調達を行い、成長をサポートしてくれる重要なパートナーです。ただ、実際にVCとどのようにコンタクトを取ればよいのか、どのVCにアプローチするべきかは、起業初期段階の方々にはあまり知られていません。
今回は、VCとの効果的なコミュニケーション方法について具体的に解説していきます。前回記事を一読の上、ぜひこちらの記事をお読みください!
VCとのコンタクト方法
スタートアップが資金調達を考えた時、VCとの接点をもつことは非常に重要です。では最初のコンタクトはどのようにするのが良いのでしょうか?
いくつか方法がありますが、一般的な方法は次の通りです。
DM(ダイレクトメッセージ)や問い合わせフォームの活用
多くのVCは公式ウェブサイトの問い合わせフォームやSNSのDMなどの窓口を開放しています。これらを利用して、簡潔に自己紹介や事業内容を伝えることができます。
ピッチイベントやミートアップへの参加
VCが主催するピッチイベントや、スタートアップ向けのミートアップイベントに参加することも有効です。資金調達の打診をせずとも、まずはVCのことを知る機会になります。またこうしたイベントではVCと直接対話するチャンスが増えるだけでなく、他の起業家や投資家とのネットワーキングにも繋がるため、幅広い情報収集が可能です。
エンジェル投資家リストの活用
エンジェル投資家と呼ばれる小規模投資家からスタートアップの紹介を受けることを好むVCも一部います。エンジェル投資家のネットワークを活用することで、VCにアプローチしやすくなる場合もあります。
スタートアップ経営者からの紹介
スタートアップ経営者から紹介をもらう方法も非常に有効です。紹介者がいることで初対面でも信頼感が生まれ、VCとの関係がスムーズにスタートすることがあります。
パートナーとアソシエイトとの違い
VCとの接点を持つ際に一つ知っておくと良いことは、「誰と」つながるか?という点です。
実はVCにはいくつかの役職があり、その中でも特に重要なのがアソシエイトとパートナーです。どちらにアプローチするかによって、投資の進み具合が変わることがあります。
アソシエイトの特徴
アポイントが取りやすく、気軽に相談できる
投資判断の最終決定を下すことはできないが、パートナーに繋げる役割を担っている
比較的若手の投資家であることが多く、VCの初期段階で投資案件を調整することが多い
退職や異動などで担当が変わる可能性もある
パートナーの特徴
意思決定者であるため、投資を実行する最終判断を下す
長期間にわたって関わりを持つことが多い
事業プランの完成度がまだ不十分な段階でパートナーに相談した場合、その段階での印象が評価に影響を与えることがある
もし初めてVCと接触する場合、まずはアソシエイトとコンタクトを取り、良い印象を与えた上で、最終的にパートナーに繋げてもらう流れがスムーズです。
どのようにVCを選ぶ?
起業家にとって、VCを選ぶことは非常に重要です。というのも、VC側もあなたの会社に投資をするかどうかを決める立場にありますが、実はあなたもどのVCに投資してもらうかを選ぶ立場でもあるからです。
VCを選ぶ際には、以下の4つのポイントを押さえておくと良いでしょう。
1. 投資余地があるか
VCが現在も積極的に投資活動を行っているか、または新たにファンド(投資資金)を設立しているかが重要です。直近2年以内に新しいファンドを組成しているVCは活発に投資を行っていることが多いです。
2. 投資ステージや戦略がマッチしているか
VCごとに、投資する企業の成長ステージや業界、戦略が異なります。自分の事業がVCの投資対象に合っているかを確認しましょう。また、過去に競合となる企業に投資していないかもチェックポイントです。
3. 単独で意思決定ができるか
VCの中には、パートナーが単独で投資判断を下せる場合と、ファンド全体の決定を必要とする場合があります。できれば、自分の事業に関心を持った投資家が単独で意思決定できる権限を持っている方が、スムーズに進展しやすいです。
4. 長く付き合っていけるか
VCは投資後もあなたの会社に関与し続けるパートナーです。したがって、長期的に信頼関係を築けるかどうかは非常に重要です。VCの投資家が提供するサポート(ハンズオン、ハンズオフなど)も自分の希望に合っているかを確認しましょう。
ここまで、VCとのコンタクト方法や選び方について説明してきました。
スタートアップにとって、資金調達の方法や出資元の選び方は、その後の事業を大きく左右する重要なキーとなります。VCもそれぞれが独自の投資判断軸、ビジョンや想いを持って活動をしているので、あなたのビジネスをよく理解し、事業のドライブに大きく貢献してくれるようなパートナーが見つかるよう、情報収集を積極的に行いましょう。
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