見出し画像

ORIDで振り返る、それちょっと失礼じゃない?っていう話

以前の記事で紹介したORIDを使って振り返りたい事柄があった。

状況は次の通り。

最近コロナの影響で空き時間が多いので、ストレッチの施術の研修をした。
メンバーは先輩、ぼく、新人の女性。先輩が講師、ぼくと新人の女性が受講者だ。

OBJECTIVE QUESTION (客観的・事実を引き出す問いかけ)

「何が起きたのか」を良し悪しの評価をせずに可能な限り客観的に書く。

・彼女は教えてもらう立場だった
・彼女は「お願いがある、もみほぐししてほしい」と言った
・彼女は理由を研修所の先生と比較したいと言った
・先輩が彼女にストレッチを実演しているときに言った(研修とは脈略なく言った)
・先輩は困った様子だとぼくは感じた
・ぼくは先輩がコントロールするだろうと思って静観した
・先輩は当初やんわりと断った
・先輩は最終的にはもんであげた
・ストレッチ研修は中断した
・彼女は先輩を褒めた
・再開したストレッチ研修で彼女はストレッチがうまくできなかった
・彼女は再度、別の場所をもみほぐしてほしいと言った

REFLECTIVE QUESTION (起きたことへの反応を引き出す問いかけ)

Oで書いた客観的な事実に対して、自分がどう反応したか、主観で書く。
具体的には「どういう感情が生まれたか」を書く。
ここではネガティブな感情とポジティブな感情の両方を書くのが良いと思う。

ネガティブな感情

怒りの感情が生まれた
・ぼくは彼女が先輩を困らせていると感じた。
・ぼくは彼女の態度が失礼だと感じた。

怒りは第二感情。第一感情は?
・ぼくはストレッチの研修が終わらないんじゃないかと不安になった。
・ぼくはストレッチの研修をしたかった。整体師としてのスキルを上げたいから。

自責の念を感じた
・ぼくが彼女にフィードバックすべきだったと思った。年齢も立場も近いから。
・その場ですぐにフィードバックできなかった。「失礼じゃないか?」とか、「後にしよう」とか。

ポジティブな感情

・ぼくはこれも彼女の個性だと思った。
・ぼくはこの店には個性豊かなメンバーが揃っていると思った

INTERPRETATIVE QUESTION (自分の解釈や意味を引き出す問いかけ)

「客観的な事実(O)」と「主観的な感情(R)」を書き出した。それらを改めて読んでみて、気づいたこと、どういう意味があるのかを書く。

ぼくはストレッチの研修がしたかった

なぜなら、
・個人的にストレッチが好きだからだ
  ・気持ちいいし。
・自分の武器が増えるのがうれしいからだ
・みんなが同じスタートだからだ
  ・中学からはじまる英語と同じ。頑張ればトップになれるかもしれない。
・期待に答えられるからだ
  ・店長
  ・先輩
  ・お客様

ぼくは彼女に自分自身を投影して歯がゆかった

ぼくは骨格矯正の研修も行っている。骨格矯正の研修はぼくにとって苦痛だ。

なぜなら、うまくできないからだ。

うまくできない点を先輩に指摘され、自分が無能であるかのように感じ、骨格矯正の研修を無意識のうちに避けている。
先輩からのフィードバックも、同じことを何度も言われていて改善できていない。

そういう自分を彼女に投影していたように思う。ぼく自身がそのような状態だから彼女に対して歯がゆさを感じていたように思う。

ぼくは一般常識で考えて…とは思わない

「一般常識で考えて間違っている」と彼女に対してフィードバックすることもできると思う。

例えば、
・後輩のくせに
・教わる立場のくせに
・半人前のくせに

でも、一般常識で正しいかどうかはぼくにとって重要じゃない。

なぜなら、ぼくは他人の多数決で変わるような価値基準でどうこう考えているわけではないからだ。

例えば、先輩も後輩もなく対等な関係でしょ?という価値観を持った人たちが多数を占めたらそれが一般常識になる。

もし一般常識を根拠に彼女の行動に異議を唱えるなら、一般常識が変わったときに異議を唱えられなくなる。

一般常識がどうかは関係ない。ぼくはぼくの価値観に照らして考えて彼女の行動に異議を唱えている。

ぼくは彼女に感謝の気持ちが少ないのではないかと思った

教えてもらえてありがたい、勤務中に時間を取ってくれてありがたい。

そういう気持ちがあれば今回のような行動は取らなかったのではないかと思う。

そのことで、先輩が教えることに対して消極的になるのではないかと心配した。

(仕事とはいえ)労力をかけて教えているのに、嫌な気持ちになるなら教えるのをやめようとか。

それは彼女にとっても、お店にとっても、お客様にとって、そして何よりぼくにとって不利益だ。

DECISION QUESTION(次の行動を選択するための質問)

「気づき(I)」を得たら次は行動。具体的に何をするのかを書く。行動をしなければ現実は変わらない。

iメッセージで伝える

彼女に
プロに対して興味本位で施術をお願いするのはやめてほしい。自分の成長のため、ひいてはお客様に提供できる価値を大きくするためなら大歓迎。

目的から逸脱するのはやめてほしい。今回はストレッチの研修の場だった。それが進まないのは困る。

天真爛漫なのは彼女の個性でとても良いと思う。過度に萎縮してそれを失わないでほしいと思っている。

先輩に
先輩に対して感謝している。時間をとって指導してくれていることに対して。

先輩が指導することに対してネガティブになったんじゃないかと心配している。今後も指導してほしいと思っている。

まとめ

ORIDで振り返りしてみた。ぼくとしては気づきも得られたし、行動も決まった。まあまあうまくできたんじゃないかと思って満足してる( ´∀`)

しかし、振り返りには時間がかかった。特にIの部分。気づきや意味の解釈は自分を深く見つめる行為なので疲れる。

でも、「自分を見つめることができるか」が成長するうえで重要だという実感もある。

大変だけど意義のある振り返りだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?