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物件と融資(開業9ヵ月前)

前の記事で、次のアクションはまずは融資と物件取得!という整理をしましたが、原則、融資の申請前提として、物件を仮押さえしておく必要があるらしく、そうなるとまずは物件取得が直近の課題でした。


物件探し

開業資金を融資に頼る時点で、初期投資を抑える必要がありましたから、必然的に、物件探しの第一条件は「居抜き物件」にして、色々探しました。

平日日中は会社員として働いていましたので、街の不動産屋をめぐったりする事はあまり出来ず、ネット系の居抜き不動産紹介サイトを中心に、見ていました。

飲食店.com他、数サイトに登録して、日々チェックして、結果的には3~4ヵ月、開業5ヶ月前くらいまで物件を探していたと思います。
※期間としては短いほうかもしれません

居抜きに限らずですが、好条件の物件はこうした不動産市場に出る前に、酒屋等、出入り業者が情報をキャッチして他の顧客に紹介したりなど、クローズドな世界でやりとりが発生しているという話を聞きますし、大手チェーンでは、物件を開拓する専任の担当者がいて、好条件の物件を先んじて獲得しようという活動をしているので、ネットで募集されている物件は、所謂「売れ残り」、条件としては「普通以下」と考えて、探した方が良さそうです。

それでもサイトには、日々新着物件が出てきますので、希望する条件と合致する良さそうな物件があったら、内見の申し込みをします。

私は、神田・水天宮・神保町・浅草橋など、江東区の自宅からの通いやすい範囲でいくつかの物件を内見しました。また、その中でも、検討に値しそうな物件については、周囲の人々の動線調査、交通量調査を行いました。(このようなマーケティング活動は、後々融資の申請時に役に立ちます)

ちなみに、物件探しを始めて2ヵ月間は、家賃40万円前後で探していましたが、並行して融資申請の準備をするにあたり、税理士の先生に相談に行った結果、物件探しの基準を見直す様にアドバイスを頂きましたので、軌道修正し、以下のようなやりとりを経て、家賃20万円に条件を見直しています。

税理士さんとの相談(融資獲得に向けて)

物件探しと並行して、銀行から融資を受ける準備を進めていたのですが、融資申し込みを失敗すると、同じ金融機関ではしばらく(半年くらい?)再チャレンジが出来なくなる為、多少コストがかかっても、より確実に事業を進められる様、税理士さんに一度相談に行きました。

私がそこで言われた事は、以下の通りです。
・自己資金の貯め方(8年間貯めてきているプロセス)は評価プラス
・飲食経験が少ないのは、評価マイナス

また、飲食経験があれば、自己資金の2倍までの融資なら比較的得やすいが、未経験である部分を鑑みると、融資額のターゲットは自己資金と同額程度にする。
私の自己資金が500万~1000万円の間だったので、融資の申込額も500万~1000万円として、開業資金は1000万~1500万円くらいが現実的、という事でした。

そして、上記の予算と、未経験という背景も踏まえ、10坪20万円くらいから始めるべし、というアドバイスも頂きました。

10坪であれば、店全体を見渡せるし、一人で切り盛りするのに無理がないのと、家賃40万円であれば、物件の保証金(敷金)だけで400万円近く必要であり、自己資金+融資額の開業資金に対して、負担が大きすぎるというのが理由でした。

今思えば、無理して大きな物件を借りなくて本当に良かったなと思います。
※店舗が大きくなれば、家賃だけでなく、その分だけ人も雇う必要があるし、お客さんが入らない時に、固定費が大きいとメンタルがやられます・・。

そうして条件も見直しながら、いくつかの物件を内見していく中で、最終的に瓦.Tokyo茅場町本店となるテナントに巡り合うのですが、どのような観点で物件を評価したか?また、私の求める条件に完全に合致せず、見送った物件の具体例なども、以下のnoteでご紹介しています。