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『くまのプーさん』を読む

ディズニーではなく文学のほうのくまのプーさんは結構好きで、
最初は中学生ごろに、ちょっと子どもっぽいかなと思いながら読んだ。
プーさんを読もうと思ったというより、石井桃子訳のものが読みたかった。
石井桃子から入ったプーさんの世界だったけど、挿絵も味があって、
気に入って、当時、ジグソーパズルを選ぶときにプーさんにしたくらいだった。
それは本の挿絵の絵ではなくディズニーの絵のパズルだったけど、
出来上がったパズルは長い間、机の横に掛かっていた。

最近、『クマのプーさん』と『プー横丁にたった家』(岩波少年文庫)
をまた読みたくなり、取り寄せた。
表紙のイラストは昔のと同じような気がする。なつかしい。
読んでみると微妙に訳が違うような気がした。
本の最後の方に訳文を修正したとの断り書きがあったので、
もしかしたら昔読んだのと文は少し違うのかもしれない。

登場する動物たちやクリストファーロビンが手紙など書くと、
コブタが「コプタ」すぐかえるが「すぎかえる」になってたり、
北極が何なのかわからないまま北極を発見したり、
書き間違い、勘違い、ものを知らないながらも夢中で何かしてる、
こういう感じ、子どもが小さい時期に見られて、
大人からみると、不思議でおもしろくて、何度思い出してもかわいい。
A.A.ミルンもそうだったんだろうな。

プーさんの本を検索していたときに
昔の新聞に掲載されていたプーさんの漫画が本になったのがあると知り、
2冊出ているうちの1冊目を買ってみた。
『くまのプーさん オリジナルコミックス日本語訳版』1、2(KADOKAWA)
横にコマが並んだ2〜4コマ漫画。
コマの中の文は英語だけど大体わかるくらいの英語だった。
全部大文字で書いてるので少し読みづらいけど難しくはない。
日本語訳もコマの下に載っているので、英語がわからなくても楽しめる。

こどもが好きな『ヘタリア』(日丸屋秀和/集英社、幻冬舎)という漫画がある。
それを読んでると出てくるレーションという単語がプーさんの漫画に出てきた。
私「見てここ。レーションて出てくる。エマージェンシーレーション、非常食」
こども「レーションて軍で配る食料だよ」
私「プーさんのEMERGENCY RATIONSはハチミツ」
こども「レーションは軍の食料だ」
どうやらレーションという単語の、こどもの持つイメージとは少し違うらしい。

私が読んでると後ろからこどもがのぞいている。
おもしろいと思ったのを見せてみる。
プーさんの夢見が悪い話。
こどもが笑う。うれしい。