アジア選手権中国戦の敗戦から学ぶ
久しぶりの投稿になります。河野です。
今日は昨日のアジア選手権、日本-中国において1-3で敗戦した要因について考えたい
直接の敗因はいくつか考えられるが、
・サーブ効果率の低さ
・対フローター系のレセプションの不安定さ
・被ブロックの多さ
この辺りが中垣内監督や有識者のコメント、SNSで多く見られた意見だと思う。特に対中国となった場合、高さにやられたという意見を多く見る。
では得点源の西田がいないから負けたのか?確かにそういった側面も考えられるであろう。個で状況を打開できるスパイカーはチームにとって最後の生命線である。その攻撃力が無い事によるチームへの影響が無いとは言えない。
しかし根本はそこではない。オリンピックを思い出して欲しい。強大な相手に対して決して個で攻めず、三人、四人で組織的に攻める事が出来たからサイドアウトをしのげたのでは無いか。サイドアウトが取れるから自信を持って攻めたサーブ戦術が取れたのでは無いか。
現代バレーにおいて組織力はチームの源であり全てであると考えている。個の力で攻めている時、その個が攻められなくなった時が負ける時である。だからこそ個を磨いた上で、組織で動いていかなければならない。
では選手はどの技術レベルに達したら組織立って動いていくのか。パスやスパイクが打ててから?速攻が打てるようになってから?
私の考えでは『最初から』だ。技術はないかもしれない。しかしその場所に動くことはできる。ボール捌きと平行してシステムも学ばなければ世界との差はまた離される。
ここ数年、日本ではVリーグや大学、一部の高校においてリードブロックやサーブ戦術を取り入れて組織的なバレーボールに取り組んでいる。しかし海外の育成システムは10代前半から10年かけて世界一を取る選手を育成している。
中学、高校日本一❗️も素晴らしい成果だと思うし、並大抵の努力では達成できない目標であることは充分理解している(事実筆者は中学では全国すら行けなかった)が、もっと大きな目標を持っても良いのではないか。事実高橋選手や大塚選手は有言実行でオリンピックに出場した。
以前も書いたが同じ京都の高校、近い年代から2人もオリンピック選手が出ている事実を見るべきだ。彼らが何を学び、何を練習したのか。
日本の変化はまだ数年だが、昨日の敗戦は日本のバレーボール界(育成システム)が負けたとも感じている。
私も微力ながら指導の現場においてどんなカテゴリでも組織で攻め、守る事を口すっぱく選手に伝えている。
競技スポーツとして日本がさらにレベルアップするために、指導者の皆様には是非、ご一考頂きたい。全中や春高を優勝する事は目標であり目的にしてはいけない。もちろん全てのプレーヤーがトップで出来る訳がない事は承知している。しかし全てのプレーヤーが楽しんでバレーボールをプレーする上で、今世界中でベーシックとされている戦術を理解する事は、決して無駄にはならないと考える。
今回は提言というあまり面白くない記事になってしまったが、自身への戒めの意味も込めて、アップさせて頂く。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
河野 裕輔
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